2026.10.28
LRC所属選手の好成績はうれしい。一方で、 全国の傾向が気になる。

限られた時間で急成長年
大津市・瀬田川の「KARAHASHIDECK(カラハシデッキ)」を拠点に活動しているレイクスターズ・ロウイングクラブ(LRC)。小学生クラス(5・6年生)と中学生クラスがあり、週2回ほど練習を行っている。その限られた練習時間の中で、今年も全日本中学選手権競漕大会で初の優勝者を出すなど好成績を残した。
元日本代表コーチでもある杉藤洋志ヘッドコーチは「近年、全日本中学選手権大会の競技レベルは著しくレベルアップしている。その中でLRCの選手たちは週2回程度の練習機会のみで中3時に立派な成績を残せている。素晴らしいことだと思います」と称える。
杉藤ヘッドコーチに加え、コーチ陣には2016年のリオデジャネイロ五輪に出場した中野紘志氏(同志社大学ボート部コーチ)もいる。この恵まれた環境が、子どもたちの成長を促進させているのは言うまでもないだろう。
全国の〝育成〞を危惧
一方で、杉藤ヘッドコーチは全国大会を見て不安を募らせている。
「全日本中学選手権大会の出場クルーを見ていると、この大会で勝つこと、上位進出することが一番の目標で、周囲の方々が選手以上にヒートアップしているように見えてしまう。ロウイング選手のピークは20代後半から30歳前後といわれています。中学生の段階で、大会に勝つことを求めるのは早過ぎると考えています」
LRCの育成コンセプトは「正しい技術を身に付けること」。ボートを漕ぐスキルだけではなく、子どもたちがその日の目標を考え、自分たちで準備や後片付けを行い、自己分析をするまでが技術だと捉えている。その中で、競技の楽しさを見つけていくのが一番の目的となる。
「ボートを扱う楽しさや水の上を進む爽快感など、勝ち負けに関係なくロウイングにはいろいろな楽しさがあります。それを日常生活の中にプラスしていただけたら、私たちも本当にうれしいです」
最後に、これからの目標について杉藤ヘッドコーチは話す。
「スポーツとは、基本的に遊びだと信じています。スポーツが大好きだから、真剣に取り組みたい、誰にも負けたくない、という気持ちがいつの間にか育って行くのが、もっともあるべき姿だと思います。湖国で育つこどもたちの中に、遊びとしてのロウイングが存在するような社会を作りたいです」








