2019.10.18
[陸上]市立守山中学校 河内七菜・内山菜乃葉・前田光希・西田有里
昨年の雪辱を果たして決勝進出。強みは地獄のウォーミングアップ?
2年連続で全国中学生大会の女子4×100mリレーに出場した市立守山中学。昨年は準決勝で涙を飲んだが、その悔しさをバネに今年は全中ファイナリストへと上り詰めた。小林徹郎顧問は「去年の悔しい思いをした3人を中心に、意識高く、この1年を過ごせたのが結果に結びついた」と賞賛した。
キャプテンで第3走の前田光希(3年)は「去年負けた時はみんな放心状態だったけれど、今年は今まで見たことないような笑顔が見られた。決勝に残れて本当にうれしかった」と振り返る。
第2走の内山菜乃葉(3年)は「予選では自己ベストを大きく上回る大ベスト( 48秒75)も出せた。苦しい事もあったけど、みんなで頑張ってきてよかった」と話す。
内山が言う「苦しい事」の一つが”イチモリ”名物のウォーミングアップだ。 毎日の練習前に1時間ほどかけて行うウォーミングアップは、ジョグなどの連続した動きの中に10種の腹筋、連続ジャンプ、背筋といった筋力トレの要素が盛り込まれている。 小林顧問は 「1年生の最初はこれだけで音を上げる子もいる」 と話す。 いわば、地獄のウォーミングアップというわけだ。
だが、第1走の河内七菜(3年)は「やっぱり、一番苦しかったのは坂ダッシュですね」と、やんわり否定。「年に数回ですが、50mを5本、100mを5本、150mを5本という具合に距離が伸び、そのサイクルを3セットやる時もある。あれに比べたらウォーミングアップなんて、苦しいに入らない」
地獄のウォーミングアップが地獄ではなくなっていること自体が、成長の証と言えそうだ。
ただ、メンバー唯一の2年生である西田有里は、来年も地獄のトレーニングを続ける構えだ。
「私のメインは800mなので、今年のリレーメンバーに入れただけでうれしかった。でも、全中の決勝は8チーム中8位。やっぱり悔しいですし、もう一度あの舞台に戻って、リベンジしたいと思っています」
栄光も悔しさも後輩に引き継がれる。伝統とは、その連続で生まれるものかもしれない。