2020.10.05
近江高校 夏3連覇。有終の美。[高校野球]
夏の甲子園の中止に伴い、夏の滋賀県大会も中止に。
代替大会として行われたのが今大会だった。
加盟53校(出場49チーム)が目指したのは湖国の頂点。
中止発表から再びモチベーションを高める難しさ、
短い準備期間など例年にはない困難と向き合いながら、
それでも彼らは白球を追った。
[優勝] 近江高校
夏3連覇。有終の美。
滋賀の頂点だけを目指した夏
8月12日、近江は土・日の準決勝・決勝に向けて最終調整を行った。
32名の3年生にとっては高校最後の練習。多賀章仁監督は「最高の練習やった」と目を細め、こう続けた。
「甲子園があったら全国を取れるチームになっていたと思う」
その言葉通り、13日の準決勝では滋賀学園を8-2で破り、14日の決勝では水口東に6-1で勝利。圧巻の強さで夏3連覇を果たした。
だが、その道のりは決して平坦なものではなかった。甲子園という大きな目標を失い、再び気持ちを奮い立たせる難しさもあった。その中でチームが掲げたのは滋賀3連覇。初戦は昨年の決勝でも対戦した光泉カトリックと戦い、前回と同じスコアの1-0で勝利。その後は草津東、瀬田工業、滋賀学園に力の差を見せつけて勝ち上がり、決勝では勢いのある水口東を相手に序盤の6得点を最後まで守りきった。
主将・土田龍空(3年)
気持ちや環境の面で難しさがある中で、夏3連覇の目標を達成した主将の土田龍空(3年)は優勝後の会見で安堵の表情を浮かべた。
「甲子園が有る無しに関わらず、滋賀の頂点だけ目指した。個人的には悔しさが残ったけど、優勝できて素直にうれしいです」
決勝でスタメンを勝ち取った・久保田陽成(3年)
近江4番打者・新野翔大(2年)
決勝で3打点と活躍した捕手・長谷川勝紀(3年)がエース・田中航大(3年)に駆け寄る。