2019.09.27

【シリーズ ひもとく】[延暦寺学園]比叡山高等学校・中学校・幼稚園④

少数精鋭で狙う全国 [剣道部]

剣道版サーキットで基礎アップ

今夏のインターハイ県予選(団体)では女子2位、男子3位で近畿大会出場。個人では男子の本持勇人(3年)がインターハイ、首藤優里子(3年)が近畿大会に出場している。

部員は男子7人、女子8人と少ないが、中学時代に全国大会出場経験がある女子主将の有信万由佳(2年)など精鋭揃い。「冬の県予選で優勝し、来春の全国選抜に出場したい」と士気も高い。

強さの秘訣は練習の最初と最後に行う”連続切り返し”。男子主将の島崎良介(2年)は「剣道版サーキットトレ。かなり苦しいけど、技術・体力の両面で基礎がアップできる」と話す。

4年連続インターハイ出場 [ソフトボール部]

心の成長を実感した夏

2009(平成21)年に創部。部員33人。インターハイ出場は4年連続6回目。今年は16強入りを果たした。

今年のチームは昨年の秋季総体で敗れ、今春の全国選抜を逃した。だが、今年の春季総体で優勝し、インターハイ出場を決めた。

奥村淳二監督は「有望な1年生が入ったのは大きかった。それに伴い試合に出られない3年生もいた。でも、その3年生が腐らずに、チームのために働いてくれたおかげで優勝できた。最大の勝因は心の成長です」と振り返る。

キャプテン田中結芽(3年)は「最初はまとまらなかった。でも、最後はいいチームになれた」と笑顔を見せた。

中学・幼稚園にも息づく伝教大師の教え

幼稚園では豊かな心を育む

ありがとうとやさしい心を
子どもにとって初めての社会である幼稚園。この時期に、仏様に手を合わせることを通じて、あらゆるものに感謝する“ありがとうの心”と、友達を思いやり、草花や動物を慈しむ”やさしい心”を育むことを目指している。そして、共に生きる喜びや他人の痛みを考えることを身につけ、道心ある大人へとつなげるたいと願っている。

今、大切なものを育てる

「仏子見園」をもとに今育てるべきものを育てるのが教育の柱。「仏」は仏様に手を合わせ、「子」は子供同士が仲良く関わり、「見」は見たり・聞いたり・触ったりを経験し、「園」は園児一人一人の輝きを見つけること。

ひえいっ子 TOPICS!

動と静を分けた園の一日
園での1日は「動と静」に大きく分けられる。主に午前中は「動」で、ボール遊びや滑り台などで元気いっぱいに体を動かす。午後の「静」では読書などでゆったりした時間を過ごす。「動と静」の両面から生きる力を養う。

「自分の可能性に向かえる」 中学生を

奉仕の精神に燃える人材育成
開学の祖である伝教大師・最澄は、桓武天皇に「もっと深く仏教を学ぶために唐(中国)へ行きたい」と願い出たとされる。その精神を尊び、比叡山中学校の教育目標は、誰もが個性を活かし、自分の可能性に向かって進んでいけるように導くこと。そして、豊かな社会性と謙虚な奉仕の精神に燃える人材の育成を目指す。

学園の実践目標は「掃除・挨拶・学問」

僧侶の実践目標「掃除」「看経」「学問」を学校の実践目標に取り入れている。生徒たちは毎日の朝礼、清掃活動、お互いのあいさつを大切に、学園生活を送る。

叡中 TOPICS!

ピカピカの新校舎
今年の2学期から中・高同一敷地となり、中学校が現在の校舎から「新校舎」に移転。夏休みに広く快適な図書室や中学棟のピカピカの教室を見学した生徒たちからは「きれいな明るい教室で、早く学習したい」という声が聞かれた。

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