2019.09.20
【シリーズ ひもとく】[延暦寺学園]比叡山高等学校・中学校・幼稚園③
湖国ナンバーワンの大所帯 [水泳部]
一生を通じた仲間を作る
部員55人。県内最多を誇る水泳部は近畿の中でも有数の大所帯で知られる。部活以外のスイミングクラブに通う選手も多く、練習で55人全員が集まる機会は少ない。その中でチームをまとめるために「年に何回か全員が集まるミーティングを設けています」と久保田和子監督は話し、こう続ける。
「全員が集まる機会が限られた中で、自分たちでチームを作らないといけない。だから、日頃からコミュニケーションを取るように話しています。深く付き合うことで、一生を通じた仲間になってほしいとも思います」
キャプテン米田隼(3年)は「クラブチームと掛け持ちの選手も多く、まとめるのは難しい。でも、今年はお互いが尊重し、高め合う雰囲気ができた。それがうれしい」 と笑顔を見せた。
全国優勝21回の雄 [バドミントン部]
元五輪選手が顧問に就任
1959(昭和34)年創部。部員18人。インターハイ出場は25年連続44回目。うち団体優勝6回。選抜、国体を合わせれば団体での日本一は21回を誇る。
昨年にはリオ五輪出場の数野健太教諭(本校OB)が顧問に就任。元全日本王者の仲尾修一監督は「自分はダブルス出身。数野先生にシングルスを見てもらえるのでありがたい」と話す。
新キャプテン増本康祐(2年)は「身近にお手本(先生)がいるのは魅力。日本トップクラスの速さや強さを体感できるので。今年はインハイ団体16強だった。来年は8強入り、そして優勝を目指したい」と気合を入れる。
”都大路”の常連チーム [陸上競技部(女子駅伝)]
名物”八の字”が強さの秘密
駅伝チームは部員11人。7年連続9回目の全国高校駅伝(都大路)出場を狙う滋賀の女王は、本校周辺の坂道を利用した練習で地力を磨いている。
吉居克広監督は「伝統の”八の字”と呼ばれるメニューがあります。アップダウンの激しい1.5㎞のクロスカントリーコースを多い時で8周ほど走ります。これは比叡山高校の独特のメニューではないでしょうか」と話す。
キャプテン志村咲季(3年)は「八の字よりも”本坂”が厳しい。約500mの石段を7本ダッシュするメニューで、走力もそうですが、メンタルを鍛えられる」と強さの秘密を明かした。