2021.02.25
休むことの勇気 新岡耕陽
休むことの勇気
大学2年生の春、私はいつもどおり水の上にいました。周りの選手に練習しすぎ、休みなさいと言われてもカヌーを漕ぐことに楽しさを感じている私はオフ日でも楽しくカヌーで水上散歩。そんなある日の練習中、ピキッとパドルで水を掴んだ時に手首が鳴りました。
疲労骨折です。
数日漕げなかっただけでなく、漕げるようになってからもガチガチにテーピングをしてカヌーを漕ぐ。そして、治った後は前腕の筋力低下で元の感覚に戻るまでが大変でした。
それと同時に学びました、私のカヌーはレジャーではなく競技だと。
それを学んで以降、私がトレーニングに休日をとるようになれるまで2年かかりました。それくらい休むことは私にとって勇気がいること。カヌーの才能もなく、体格・体質的にも恵まれていない私が勝つためには、誰よりもカヌーを漕ぐ。根性論ではありますが、それ以外その時の私には考えられませんでした。
もし、今の私と同じ境遇の人がいるなら伝えたいです。トレーニングをすることは大事です。でも、休むことの方が大事です。競技にとって大切なのは、1度の練習でなく継続的な練習。
『量』を増やす前に『質』に焦点を。
この一言は『トレーニング』だけでなく、『休み』にも関連させて考えるとどんなトレーニングがいいのか、どのようなピリオダイゼーションがいいのか。見えてきましたね。