2019.11.29
【高校特集】[スキー]大谷高等学校 生源寺健太・浅原 岳
京都45連覇中の名門スキー部。伝統を支える2人は湖国出身。
連覇の重みをチカラに
部員14人の大谷高校スキー部は、京都府のスキー大会で45年連続の総合優勝を果たしている伝統校だ。アルペン種目で昨年の総合優勝に貢献した生源寺健太くん(3年)は「京都には、他にもスキーに力を入れている高校もある中で、大谷の意地を見せられた」と振り返る。名門のプライドは保たれた。
だが、その裏には連覇を途絶えさせてはいけないという重圧との戦いがある。新キャプテンの浅原 岳くん(2年)は「2年生は自分1人だけ。負けられないというプレッシャーはある」と話す。
その重圧を乗り越える上で役立っているのが「仲の良さ」だと2人は口を揃える。「厳しい練習を一緒に乗り越えることで強いチームのきずなが生まれる。単に仲がいいだけではないところが大谷スキー部の強みだと思います」
文武ともストイックを楽しむ
スキーのオフシーズンである春から秋は、もっぱら体力作りを行うという。浅原くんによると「月に2・3回、多い日は鴨川沿いを16㎞ほど走る」とか。ほかにも、クロスカントリー種目のメンバーたちはストックを持って山道800mをダッシュで10往復する”ストックラン”といった厳しい練習もある。
また、アルペン種目の部員たちは”階段トレーニング”と呼ばれるメニューもあるらしい。生源寺くんは「500段を全力で駆け上がり、駆け降りる。これを7往復。太ももパンパン(笑)。厳しいけれど、声を掛け合って乗り越えたら楽しくなる」と話す。
ストイックを楽しむ彼らは部活だけではなく勉強にも全力。バタビア・コアクラスの生源寺くんは「国公立大学を目指します」と志は高い。
大谷高等学校
[01] 高校入試志願者数が関西1位
2019年度入試における志願者数3,447人は関西1位。交通の便・教育内容・進路やクラブ活動の満足度などに加えて、在校生・卒業生たちの弁によく出てくる「楽しい学校」「一人ひとりの違いを大切にし、主体性を育んでくれる学校」などに秘密がある
とか。社会に出てからじわっときいてくる宗教の授業で学んだ様々な事柄も含めて、145年の歴史全部が大谷です。
[02] 大人扱いで大学生気分!
今年秋の学園祭の来場者数は4,677名で、こちらもおそらく京都最大規模。約90名の生徒会が企画運営する学園祭は、盛り上がりも尋常ではない。また、校内に設置された本格的なコンビニ「Yショップ」は、お菓子やアイスも売っています。思いやりやマナーを学ぶ施設でもあります。
生源寺健太
Profile/しょうげんじ・けんた。2001年7月3日生まれ、栗東市出身。滋賀大学附属中学校を経て大谷高校へ。現在3年。昨年の近畿大会ではアルペン・スラロームで6位入賞を果たした。(左)
浅原 岳
Profile/あさはら・がく。2002年5月18日生まれ、大津市出身。滋賀大学附属中学校を経て大谷高校へ。現在2年。昨年、インターハイ、クロスカントリー予備メンバーに選出。今年からキャプテンに就任した。(右)