2020.04.07Kenji Omiya
史上初のリーグ中止…CS進出見えた矢先
3月27日、発足4シーズン目のBリーグは大きな決定を下した。B1・B2を含めたリーグ戦残り全試合の中止。世界中に感染が拡大する新型コロナウイルス感染症の影響で、アメリカのNBA、ヨーロッパのサッカー主要リーグ、そして日本国内でもプロ野球やJリーグが軒並み活動を休止する中、観客や選手・スタッフらの安全を考慮するとやむを得ない苦渋の決断と言える。
滋賀レイクスターズにとっては21勝20敗と、終盤戦の成績次第ではクラブの悲願であるチャンピオンシップ進出も現実味を帯びてきた中でのシーズン〝打ち切り〟。リーグの発表から2時間後に行われたチーム最後のミーティングでは、西村大介社長兼GMらから選手に経緯が伝えられると、選手たちも自らやスポーツ界が置かれる状況を察し、淡々と説明に聞き入った。突然訪れたシーズンの終了。ミーティング後、全ての選手が引き揚げた練習場には寂しげな静寂が漂っていた。
無観客開催も不安拭えず
シーズンが中止に至るまで、Bリーグはギリギリまで公式戦の続行の可能性を探った。その一つとして行われたのが、3月14日と15日の無観客による試合開催だ。ホームゲームとなったレイクスは、草津市のYMITアリーナにリーグ2連覇の王者アルバルク東京を迎えた。
ネット配信の試合中継を意識し、無人の観客席にはスポンサー広告が並べられ、観客がいなくてもMCやチアリーダーは必死に盛り上げて選手を鼓舞した。しかし、どう頑張っても漂う虚無感。アリーナの熱気を演出する上で、歓声の不在をカバーする手段などないことを、その場に居合わせた全員が痛感した。
結局、他会場では新型コロナウイルス感染予防のガイドラインに抵触する感染疑い例が発生したため、中止を余儀なくされた試合も。現場の選手らからも不安の声が上がったため、無観客での開催も取りやめとなった。
西地区3位でシーズン終了
Bリーグの2019-20シーズンが新型コロナウイルス感染拡大防止のため全60試合の約3分の1を残して「打ち切り」となったことを受け、滋賀レイクスターズの順位はB1西地区3位で確定した。これはショーン・デニスHC就任1年目の2018-19シーズンに並ぶレイクス史上最高位だ。
また、21勝20敗(勝率.512)は、Bリーグ4季目にして初の勝ち越し。ホームゲームでは14勝8敗、ウカルちゃんアリーナに限定した場合、12勝4敗(勝率.750)と無類の強さを発揮した。2020年は外国籍選手3 人が欠場したアルバルク東京戦2試合を除くと11勝2敗。天皇杯3位と著しい躍進を見せた。
齋藤、狩野が個人TOP5
個人リーダーズの各項目も順位が確定。
レイクスでは齋藤拓実がアシスト(試合平均)5.4で千葉ジェッツの日本代表PG冨樫勇樹に次ぐ2位。狩野祐介はスリーポイント成功率41.0%でリーグ5位にランクインした。