2026.02.25

男子400mで 46 秒台を出す。 それが競技者としてのプライド。

 男子400mの元日本デフ記録保持者である山本剛士は、2025年のデフリンピック(東京)での活躍が期待されていた。だが、大会が近づいても思うようにコンディションが上がらず、結局、出場を辞退した。

 その悔しい想いを振り切って迎える26年は「男子400mで46秒台を記録すること」を目標に掲げている。そこには強い覚悟がある。

「私は聴覚障害を持っていますが、これまでも一般の大会に出場することが多く、障害の有無に関係なく一人の競技者として勝負したいと思ってきました。46秒台は、日本選手権をめざす上で一つの基準となる記録です。簡単に達成できる目標ではありませんが、学生時代から挑戦してきたことでもあり、改めて自分の可能性を確かめたいと考えています」

 そのためにオフシーズンの冬場は、基礎に立ち返って自分を見つめ直している。

「これまでのレースを振り返ると、後半で粘りきれずに順位を落としてしまう場面が多くありました。その原因を明確にするため、冬季はフォームや接地といった走りの基本を見直しています。後半も我慢できることを意識して、日々の練習に取り組んでいます」

 日本選手権はもう〝憧れ〞の大会ではない。今年は、あくまで〝目標〞の舞台である。

山本 剛士

2001年12月14日生まれ、彦根市出身。彦根翔西館高校、びわこ成蹊スポーツ大学を経て2024年から25年10月までコカ・コーラボトラーズジャパンに所属。大学時代に出場した「第24回夏季デフリンピック競技大会 ブラジル2021」の男子400mで6位入賞など。

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