2025.12.12

悲願の"J参入"へ、湖国一丸。 あと2試合にすべてを捧げる。

つないできたバトン

 今シーズン(JFL)をクラブ史上最高の2位で終えたレイラック滋賀FC。11月23日の最終節(彦根・平和堂HATOスタジアム)では過去最多5452人を動員し、1試合平均2000人以上の条件をクリアして「J3・JFL入れ替え戦」への挑戦権をつかんだ。

 あと2試合で滋賀県初のJクラブが誕生するかもしれない。2006年に誕生した「FC Mi-OびわこKusatsu」から数えて今年でクラブ創設20周年。過去にはJFL他力残留や勝点「1」でJ参入を逃すなどの苦い経験もあったが、ようやくここまで辿り着いた。

 主将としてチームを引っ張ってきたMF海口彦太は、キャブテンマークを巻いてピッチに立つことを「ん~、重いです(笑)」と苦笑いする。

「滋賀は本当に歴史のあるチームで、多くの人たちによってJリーグに上がりたいという“バトン”が引き継がれてきました。その最後のゴールテープを切るために、自分が今はキャプテンをやらせてもらっている。レイラックに関わるすべての人の想いをカタチにしたい」

 海口の言う「カタチ」とは、もちろん「J3参入」である。

チカラを貸してほしい

 入れ替え戦は12月7日(日)と12月14日(日)ホーム&アウェイ方式で争われる。レイラックは第1戦をホームで迎え、第2戦はアウェイの地へ赴く。相手は明治安田J3リーグ最下位のアスルクラロ沼津(静岡)だ。

 就任2年目の角田誠監督は「沼津さんは最下位とはいえ、やはりJ3を戦ってきたチームですし、我々とはスピードもパワーも違います」と相手をリスペクトする。

 一方で、今シーズンを通して得た手応えも口にする。

「選手たちには個の能力を上げてくれとずっと言い続けてきました。彼らはこれからもサッカーを続けるでしょうし、チームや監督が変われば求められるプレーも変わると思います。それに対応していくには、日常からどれだけ真摯にサッカーと向き合えるかだと思いますし、トレーニングでやってきたことしか試合には出ないと口すっぱく言ってきました。その積み上げがレイラックのチカラになる。あとは入れ替え戦の2試合でそれを出すだけだと思います」

 ただ、当然ながら相手も必死で入れ替え戦に挑んでくる。それを跳ね返すには、最後の“ひと押しが必要だろう。

「大袈裟かもしれないけれど、滋賀県のサッカーが変わる瞬間だと思います。先人たちの想いもありますし、北は岩手から南は沖縄までずっと足を運んでくれているサポーターの想いもある。最終節は不甲斐ない戦い(vs 横河武蔵野FC、O-1敗戦)を見せましたが、もう一度しっかりと立て直して入れ替え戦に挑みます。あと2つ、我々に滋賀のチカラを貸してほしい」

 悲願のJ参入へ。今こそ湖国一丸で、"J無し県"を卒業する時である。

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