2023.09.01

第6回 全日本ラージボール卓球 選手権大会

滋賀初開催の〝ラージ〞全国大会。白熱ラリーにアリーナが沸いた。

約1200名が彦根に集結

「第6回 全日本ラージボール卓球選手権大会」が6月30日〜7月2日の3日間にわたり、プロシードアリーナHIKONEにて開催された。滋賀県で開催されるのは今回が初めて。各都道府県予選を勝ち抜いた約1200名、約400組が参加し、会場は熱気に包まれた。

ラージボール卓球は1988年に日本国内で導入された競技。
オリンピックなどで使用されるボールよりも大きい直径44㎜のボールを使用するのが特徴。また2.2〜2.4gと軽い上、ネットが2㎝高く、回転をかけにくい表ソフトラバー限定など初心者でもラリーが続くような工夫が施されている。
エントリーのしやすさから愛好家は増え続け、ニーズに応える形で2018年に「全日本ラージボール卓球選手権大会」が新設されたという。

地元・湖国勢が躍進

初の彦根開催で選手宣誓を任された山下秀文(甲賀卓友会)は、お辞儀の際にマイクにおでこをぶつけるパフォーマンスを行い、場を和ませてからスピーチを始めた。
「世界では戦争が絶えないですが、平和な国ニッポンでは今日も卓球を楽しむことができる。その幸せに感謝し、思い切り卓球を楽しみましょうと伝えました」

そのメッセージが選手たちに届いたのか、どの試合も白熱のラリーが続いた。
湖国勢も地元開催に奮起した。一般男子シングルスの藤田雄大(チームラビット)は予選をくぐり抜けて決勝トーナメントに進出。
「滋賀開催ということで初めてラージの大会に参加しました。予想以上にレベルが高くて驚きました」と振り返った。

同じく初出場の馬場 操(守山蛍友会)は女子シングルス40でベスト4入り。
「亡き母に誘われて3年ほど前からラージも始めました。初出場でベスト4に大満足です。機会があればラージも続けていきたいです」と笑顔をのぞかせた。

男子シングルス50の藤本武司(ニッタクサンフレンド)は、今大会を最も楽しみにしていた一人だ。
男子シングルス40からの4大会連続優勝を果たした藤本は「東京の選手ですが、実は彦根出身です。ふるさとで開催される今大会を楽しみにしていました。絶対に優勝したいという思いが強過ぎて1試合目は苦戦しましたが、優勝できてホッとしています。今大会をきっかけに、滋賀でもラージの競技人口が増えたらうれしいですね」と語った。

こうして3日間の熱戦は無事に終了。
最後は、堀内安宏競技委員長(滋賀県卓球協会 理事長・事務局長)の閉会宣言で幕を閉じた。

関連記事