2024.05.01
全日本社会人も3位と躍進
運動量を武器に新チーム躍進
2022年度の西日本地域リーグで全勝優勝という偉業を果たした滋賀銀行Lake Venus(レイクビーナス)は、同年10月の栃木国体(成年女子の部)で滋賀県勢初の優勝に輝いた。1976年創部から活動するチームにあって、2022年度は一つの集大成であり、黄金期と呼べるものだった。
だが、翌2023年度には6人が引退。5人の新メンバーを迎えたものの、周囲からは戦力ダウンが囁かれていた。藤堂悠監督は「メンバーが若返ったことでチーム全体の運動量は高まった。そこは新チームの強みだと思います」と話す。
不安と期待が入り混じった中で今季( 23年度)を迎えたレイクビーナスは、7月の滋賀県総合バスケットボール選手権を危なげなく優勝し好スタートを切る。続く8月の国体近畿ブロック予選では全勝優勝。そして10月の鹿児島国体では2年連続で決勝進出を果たし、周りの雑音を払拭してみせた。新キャプテンの岡田咲恵は「国体は1回戦の熊本県代表戦が山場でした。それを競り勝ったことで勢いが出た。運動量を生かした守備という特長を出せた試合だったと思います」と振り返った。
価値ある国体準優勝
準決勝では強豪・愛知県代表も2点差で下している。名古屋経済大学出身の大橋瑠菜は「大学生の頃、愛知学泉大学に一度も勝てなかった。愛知県代表は愛知学泉大学のメンバーが中心なので絶対に負けたくなかった。その気持ちをコートで出せたことが勝利につながったのかなと思います」と言う。
そして2年連続のファイナリストへ。相手は3×3日本代表選手らを擁す東京都代表。5点ビハインドで迎えた第3Qに試合をひっくり返したレイクビーナスは3点リードで最終Qへと向かった。だが、東京の猛反撃を食い止めることができずに76│ 87で敗れ、2連覇を果たすことはできなかった。
昨季の国体優勝メンバーの大橋璃菜は「優勝を逃した悔しい気持ちと、メンバーが変わった中でよく戦ったという思いと比率は同じくらいです。モヤモヤを吹き飛ばすためにも今季最後の全日本社会人で結果を残したい」と話した。
大橋の言う「全日本社会人」とは「高松宮記念杯 第6回全日本社会人バスケットボールプレミアムチャンピオンシップ」のこと。全国の社会人地域リーグを勝ち抜いた16チームが日本一をかけて戦う大会で、今年は3月16日〜18日に滋賀ダイハツアリーナで開催された。レイクビーナスはベスト8で悔し涙を流しており、地元でのリベンジをめざした。結果は昨年よりも一つ上のベスト4(3位)。西日本地域リーグ1位の意地を見せ、新たな黄金期の到来を予感させた。
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Lake Venus
滋賀銀行 女子バスケットボール部
1976年創部。「スポーツを通じて地域社会に貢献する」をチームスローガンに掲げて活動。2022年度には西日本地域リーグ全勝優勝、国民体育大会(成年女子の部)優勝など好成績を残した。2023年度は国民体育大会(成年女子の部)準優勝、全日本社会人地域リーグプレミアムチャンピオンシップ3位入賞。