2023.09.01
〝カヌー〟を思い切り楽しむ 小林陽菜
インカレ4種目に出場予定
小林陽菜は世界の若手有望選手が集う「オリンピックホープス」で日本人女性初(U 17日本代表)のファイナリストになった逸材である。ゆえ、大津高校卒業後に彼女がどこへ進学するのかは関係者の間で一つの注目案件だった。
選んだのは同志社大学である。大学艇庫がある大津・瀬田川水域には強豪・立命館大学が拠点を構えている中で、なぜ同志社を選んだのだろうか。
「同志社OGで日本代表の佐藤友香さんの影響が大きいです。私も佐藤さんのようにインカレ優勝などの活躍がしたいという思いがありました」
これまで小林はWK1と呼ばれる女子カヤックシングルとWK2の女子カヤックペアで主に戦ってきた。
大学生になってもメインはこの2種目だが「WK4(4人乗り)やリレーにも挑戦したい。大学ではもっと広い視野でカヌーを楽しみたいです」と話す。
実際、7月上旬にイタリア・アウロンツォで開催された「ジュニア世界選手権」では、WK2で山形の高校生と組んでファイナルに進出し、WK4にも出場している。WK4では0.5秒差でファイナル進出を逃したものの、世界に日本の強さを示した。
「WK4はみんなで同じ目標に向かって戦うので心強かったです。みんなで喜んで、悔しがって、シングルなどとは違う楽しさがありました。8月下旬には初めての日本インカレもありますし、出られる種目は全て出たいです」
日本インカレの後は、9月初旬に「カヌーマラソン世界選手権」が控えている。
初出場の上に、スプリント競技者の小林にとっては20㎞という未知の距離。
「そんな距離を漕いだことはありません。どうしましょうか?」と不安を口にしながらも顔は笑顔だった。
大学生になった小林は今、カヌーを思い切り楽しもうとしているようだ。
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小林陽菜
同志社大学
2005年3月12日生まれ、近江八幡市出身。安土中学校、大津高校を経て23年4月から同志社大学へ。小学4年からオーパルオプテックスカヌーチームで競技をはじめ、中学3年のJOCジュニアオリンピックカップ全国中学生カヌー大会500mシングル(1人乗り)とペア(2人乗り)で優勝。高校時代はインターハイ2冠(シングル200mと500m)や「オリンピックホープス」日本人女性初のファイナリスト(決勝進出)など快挙を達成している。