2022.09.15
【インターハイ2022】この夏、U 19日本代表が 〝忘れ物〞を取りに行く 宮口優希
狙うは頂点のみ
ボート競技のU19日本代表である宮口優希(瀬田工業3年)は、イタリア開催のU19世界ジュニア(7月18日〜8月3日)に参加した後、8月11日からはインターハイに挑む。最も力を入れるのは初出場のU19世界ジュニアかと思われたが、意外にも「インハイ優勝が今年の大目標です」と言う。理由は春の選抜大会シングルスカルで4位に終わった悔しさを晴らすため、そしてインハイ優勝という〝忘れ物〞を取りに行くためだ。
瀬田中学で頭角を現した宮口は、強豪の瀬田工業でも別格の存在感を見せ、1年からインターハイに出場している。だが、1年時は2位、2年は3位。昨春の選抜大会ではダブルスカルで全国制覇を成し遂げたものの、夏は一度も王者になっていない。宮口がインターハイにこだわるのはそのためだ。
だが、優勝には越えなくてはいけない大きな壁がある。同じU19日本代表の川上拓海(今治北)という壁だ。「川上選手にはU19日本代表の選考レースで負けていて、今年のインハイは彼の地元、愛媛で開催される。絶対に負けられないという気持ちで挑んでくる川上選手に勝つためには、それを上回る気迫が必要だと思っています」
春の選抜大会の後、宮口はロウイング技術を見直した。ブレードの入水角度、水をつかむキャッチの技術、水面からブレードが出るフィニッシュという一連の動作を徹底的に磨き直し、パワーロスを減らすことに取り組んだ。
「(その結果)ボートの動き出しがスムーズになり、レース後半の体力を温存できるようになった。春とはラストスパートがまるで違う。インハイでも自分の漕ぎができれば優勝は狙えると思っています」
高校最後の夏。中学・高校と瀬田川水域で育った期待の星が〝王者〞になる。