2018.11.03
[女子サッカー・フットサル]JOYクオリアント
創設3年目でフットサル全国大会へ。総合的に“個性”を磨く強豪クラブ。
JOYサッカースクールを運営する 「スポーツショップ キムラ」 が、2016年に中学生女子サッカークラブ 「JOYクオリアント」 を立ち上げた。 理由は 「選手たちの受け皿を作りたかったから」 だと北川義展チーム代表は説明する。
「東近江や彦根では女子中学生がサッカーを続けられる環境が限定されていました。 部活で男子と一緒にやるか、もしくは大津や栗東などの遠方チームに通うか。 もっと身近にサッカーを続けたいという声もあって、それに応える形でチームを発足させました」
監督には国体や滋賀FCなどで活躍した梅辻大輔氏が就任。 方針は個性を磨くことだと言う。
「育成年代の中学生の指導は、次の高校へうまくバトンを渡すことが大切になります。 技術やフィジカルはもちろんですが、他者を尊重したり、自ら考えたり、感謝の気持ちを忘れなかったりなど人間形成も大事になります。 総合的に”魅力ある個性”を育てる。 これが私たちの目指すところです」
その大きな方針の一環としてフットサルがある。 目的は狭いスペースでボールを奪われない技術や判断力を磨くこと。 つまり、サッカーが上達するための一つの手段である。 だが今回、先に”手段”の方で結果が出たからおもしろい。 9月のJFA全日本U-15女子フットサル選手権大会 関西大会で優勝し、来年1月の全国大会への出場権を獲得したのだ。
小学4年からサッカーをはじめたキャプテン冨江満帆(能登川中学3年)が 「まさか関西で優勝できるとは思わなかった」 と話すのも、フットサルをメインにやっているチームではないからである。 「普段から相手DFのタイミングを外すためのリズム(裏拍)トレーニングなど、フットサルにも有効な練習をしています。 そういう練習で身に付いた技術がどこまで全国大会で通用するか今から楽しみ。出るからには、もちろん日本一を目指して全力で戦います」
創設3年目のシンデレラストーリーは、来年1月13日・14日の全国大会(三重)へと続く。
JOYクオリアント
Team Profile/2016年創設。メンバー約20人。東近江・彦根などの中学女子サッカー選手たちの受け皿として誕生。技術や判断力の向上を目的にフットサルにも取り組んでいる。8月11日に開催された第9回JFA全日本U-15女子フットサル選手権大会 滋賀県大会を制し、続く9月の関西大会も優勝。1月の全国大会(三重)への出場切符を手にした。