2018.04.07
[長距離ランナー]京都産業大学 棚池穂乃香
“世界大学クロカン”日本代表に。草津東卒の元気印、ただいま成長中。
4月7日の 「第21回世界大学クロスカントリー選手権大会」(スイス)の日本代表に選ばれた棚池穂乃香(京都産業大学4年)は、「厳しい環境の方が強くなれる」 と母校・草津東高校の小澤信一監督からのアドバイスを受けて京産大を選んだ。 厳しい練習に耐える自信はあったが、棚池には一つだけ気になることがあった。 「京産大の雰囲気が暗いって噂があって、それは、なぁ…と(笑)」
実際、入部当初は静かだった。 ただ、幸い同学年はみんな明るかった。 「今は高校の時みたいに賑やかで、やかましいくらい(笑)」。 練習は厳しいが、それを明るさで吹き飛ばす。 そんな環境で棚池は着々と成長を続け、昨年は関西インカレ5000mと10000mで2冠を果たすなど頭角を現してきた。
転機は大学2年時の 「全日本大学女子選抜駅伝競走(富士山女子駅伝)だった。 年末のビッグレースのエース区間で区間賞をマークし、スランプから抜け出した。
「実は2年の頃は全くいい走りができていなくて、もう陸上をやめたいと思っていました。 そんな中で初めて区間賞を取れた。”これで諦めずにもっと上を目指していける”という自信が芽生えました」
今の棚池の”もっと上”はフルマラソンである。 京都産業大学の稲原敏弘女子監督はこう話す。 「彼女の伸びやかなピッチ走法は、マラソンに適性がある。 まだ脚も6割〜7 割しか出来上がっていませんし、伸びしろもたっぷりとある」
今年1月末には大阪国際女子マラソンに出場。 自身初のフルマラソンは35㎞付近でリタイアしたが「これもいい経験。 次につなげます!」 と元気娘は笑顔を見せた。
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棚池 穂乃香
京都産業大学
Profile たないけ・ほのか。1997年3月21日生まれ、多賀町出身。大滝小学校、多賀中学校、草津東高校を経て京都産業大学へ。4月から4年生。父の影響で小学生からマラソン大会などに出場。高校時代は800mや1500mが中心。大学で5000mや10000mなど長距離に転向。昨年の関西インカレで5000mと10000mの2冠を果たし、今年1月の大阪国際女子マラソンではネクストヒロイン枠で出場。同1月の都道府県女子駅伝では滋賀チームのアンカーを務めた。162㎝、47kg。