いつか「ツール・ド・フランス」へ

「将来、ツール・ド・フランスに出場したい」。小学2年の頃、優勝インタビューでそう宣言した奥井達也は、着実にその歩みを進めている。

昨年のシマノ鈴鹿国際ロードレース（3・4年生）で3位に入ると、今年3月の守山野洲川クリテリウム（3・4年生クラス）で優勝。5年生になって出場した4月のベックオンカップ（東近江）5・6年生クラスでも頂点に。今年のシマノ鈴鹿国際（5・6年生）では1日目10位入賞から、2日目には4位にジャンプアップするなど強さを証明した。

一つ上の6年生も同じクラスにいる中での4位は立派な成績だが、奥井は「でも、優勝した選手は僕と同じ5年生。だから悔しかった」と話す。この気持ちの強さが奥井の魅力で、「時速60㎞くらいの下りでも怖くない」という持ち味にもつながっている。

今年最大の目標だった10月29日の全国ジュニア自転車競技大会（5・6年生クラス）は、台風22号の接近により大会が中止。「小学6年生で全国ジュニアに優勝する」（奥井）という目標に向け、仕切り直しとなった。

だが、これくらいで落ち込んではいられない。「新城幸也選手のように、いつかツール・ド・フランスに出場したい」という、でっかい夢があるからだ。