2026.08.27

湖国育ちの才色兼備。世界を知る。

 名門・膳所高校でローイングを始め、競技歴3年目でインターハイ準優勝。強豪・同志社大学ボート部でも輝きを放ち、今年7月にU23世界選手権で国際大会デビュー。舞台を〝世界〞へと移した湖国育ちの三苫詩葉(同志社大学3年)が、次にめざすものは何か。まずはU23日本代表に選ばれた経緯を聞いた。
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〈Q〉今年3月の日本代表選考会では基準を満たせなかったそうですが、U23日本代表にはどのような経緯で選ばれたのでしょうか?

 3月の時点では内定をもらえなかったのですが、継続評価選手の対象には選ばれていました。その後、5月に評価レースという選考会があって、そこで良いタイムを出せたので大学生の世界大会であるワールドユニバーシティチャンピオンシップ(WUC)の日本代表に選ばれました。

〈Q〉U23世界選手権の代表ではなく?

 もともとは WUCだけの出場予定でしたが、評価レースのタイムが良かったので、光栄なことにU23世界選手権の代表にも追加で選んでいただきました。

〈Q〉では、8月13日から始まるWUCにも出場するわけですね。

 はい。ドイツでのU23世界選手権が終わったら、すぐにカナダへ向かいます。

〈Q〉今年は代表合宿も含めてハードな日々を過ごされていますが、その中で成長していると感じていますか?

 そうですね、だいぶ成長したと思います。 例えば、3月の合宿ではたくさんのシニア代表の方も周りにいらっしゃって、間近で力強い漕ぎを見て刺激を受けました。また、シニア代表の方と食堂で一緒になった時に「合宿の最初と比べて、上手になったね」「漕ぎが丁寧になったね」とか声をかけていただくこともあって、その時はもう、めっちゃうれしかったです(笑)

〈Q〉具体的にはどこが成長しましたか?

 ファイナル周りです。大きく分けると、漕ぐ動作には先端のブレードで水をつかむキャッチと水を押し出すファイナルがありますが、私は今までファイナル周りが雑でした。レースですぐに疲れてしまうのも、それが原因でした。合宿では水上でドリルと言われる技術練習をやります。その中でファイナル周りを意識するようになり、キャッチからファイナルまでうまく循環する感覚をつかめました。今はもう、どこまでも行けるんじゃないかってくらい楽に漕げます(笑)

〈Q〉その成長をもって世界に挑むわけですね。手応えはいかがですか?

 (6月30日の取材時点で)実は海外に行くのが初めてで、めっちゃ緊張しています(笑)。海外の選手と並んでレースするのも初めてなので全く予想がつきません。とにかく自分の最大限の力を出すことに集中するだけです。

〈Q〉ちなみに高校から競技をはじめてまだ6年目ですが、急成長のきっかけになるような出来事はありましたか?

 昨年(25年5月)の朝日レガッタです。先輩の東野 花さんとダブルスカルで出ていて、前年にはクォドルプルでインカレ優勝をしていたのもあって、周りからは朝日も優勝するんやろなって目で見られていました。その中で朝日の準決勝を1位で通過できなかった。前年のインカレ優勝で燃え尽きた感があったにせよ、1位通過できなかったことが悔しくて……。絶対に決勝は負けたくないと思った。同志社に入ってからずっと〝勝たなくてはいけない〞というマインドでやってきて、初めて自分から〝勝ちたい〞と思った。決勝レースは波が高く、一番端のレーンだった私たちはもろに波の影響を受けた。その中で優勝できた。〝よっしゃ! 勝った!〞って感じですごくうれしかった。あの時から勝利へのこだわりが芽生えた気がします。

〈Q〉今回のU23世界選手権とWUCでは、よりレベルの高い選手と戦います。また大きな分岐点になりそうですね。

 たぶん国際大会に行ったら、また自分の気持ちとか目標が変わるんだろうなと思っています。2つの国際大会が終わった後、自分のマインドがどうなっているのか、すごく楽しみなんです。

三苫詩葉

同志社大学ボート部

2005年生まれ、大津市出身。青山中学校、膳所高校を経て同志社大学へ。高校からローイングを始め、2年時のインターハイでは舵手付きクォドルプル(4人乗り)で3位、3年時はシングルスカル(1人乗り)でインターハイ準優勝。同志社大学では24年の全日本インカレ女子クォドルプル優勝、25年の朝日レガッタ女子ダブルスカル優勝、26年の全日本ローイング選手権大会女子舵手付きフォア優勝など輝かしい成績を残している。26年7月にはU23日本代表としてU23世界選手権(ドイツ)に出場。

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