2025.01.01
大舞台で自身の 限界(168㎏)を突破。
高校三大タイトル獲得
堅田高校ウエイトリフティング部の松山響介(3年)は今年3月の全国高校選抜大会、8月のインターハイ、10月の国スポのいずれも102㎏超級で高校三大タイトルを獲得した。
特に最大の目標に掲げてきた夏のインターハイはスナッチ141㎏、ジャーク168㎏、トータル309㎏の3部門すべてで大会新記録をマークする完全優勝だった。その中で注目が集まったのがジャーク。1本目160㎏を成功後の2本目166㎏を失敗。ライバルが167㎏を挙げて後がなくなった3本目に、自己最高の168㎏を成功させる逆転劇を起こした。
「168㎏は実は練習でも挙げたことがなかったけど、あの1本にすごく集中することができた。周到に調整して挑んだあの舞台で、完全優勝ができて本当にうれしかった」。高校1年の全国選抜大会で優勝した後から追われる立場に重圧を感じ、2年のインターハイでは不本意なトータル5位。緊張し過ぎたり順位が気になったりと目の前の1本に集中できなかった悔しさを、同じインターハイの舞台で見事に晴らした。
日々もっと強くなるために
仰木中時代から体重100㎏超の恵まれた体格。中学ではバレーボール部でミドルブロッカーも務めていただけに瞬発力も兼ね備える。身体のケアを人一倍念入りに行い、最重量級だが大きなけがをしたことがない。毎朝の登校前に欠かさない趣味の散歩も、ひざのけが予防や体脂肪の減少につながっている。
堅田高校ウエイトリフティング部の高橋一平監督は「どうすればもっと強くなれるかとトレーニング方法や日常生活の体づくりを試行錯誤しながらコツコツ練習し、自ら乗り越えていく力がある。インターハイで168㎏を挙げたのも偶然ではなく必然だった」と納得の表情で振り返る。
小学生でウエイトリフティングを始め、「自己記録を更新するたび、数字から強くなっているという実感が得られるこの競技に夢中になった」と松山は言う。そして今夏、最高の舞台でもその喜びを実感できた。卒業後のさらなる進化を楽しみにしたい。
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松山 響介
堅田高校ウエイトリフティング部
まつやま・きょうすけ。2007年1月15日生まれ、大津市出身。真野小学校、仰木中学校を経て堅田高校へ。現在3年。小学4年から堅田ジュニアウエイトリフティングクラブで競技を開始。中学3年時に全国中学校体育大会102㎏超級で優勝。高校では1、2年の全国高校選抜大会と3年のインターハイ、国スポを制した。183cm、135㎏。