2023.03.01

原点に戻って 笑顔のスケート 本田ルーカス剛史

〈Q〉まず2022年4月に出場した世界ジュニア14位の感想を教えてください。

 結果はあまり良かったとは思っていません。本来は補欠として準備はしておかないといけなかったのですが、(急遽の代打出場に)なかなか大会に合わせきれなかった部分もありました。でも、大きい舞台を経験できたことは収穫だったと思っています。

〈Q〉世界ジュニアを踏まえて、今シーズンは何にフォーカスしてきましたか?

 世界ジュニアの前からジャンプにフォーカスしています。跳び方もそうですが、より楽に着地できるとか、ケガをしにくい練習とかを模索してきました。例えば、ジャンプなら踏み込み過ぎないこと。踏み込むとよりパワーを必要としますし、体への負担も大きくなる。軸がブレやすいですし、そういう細かい部分を追究しました。

〈Q〉手応えはいかがですか?

 最初はジャンプの高さが低くなるので、もっと回転軸を細くして、より速く回転することが必要でした。うまくいかずに何度かケガもしましたが、以前より力を使わずに跳べるようにはなりました。4回転ジャンプに関しても腰への負担が軽減したと感じています。

〈Q〉2022年11月にはISUグランプリシリーズのエスポーグランプリ(フィンランド)に出場。初の海外グランプリでしたが、これに関しては一つの目標を達成したという感想でしょうか。

 グランプリはワールドランキングや自己ベストによって招待される大会です。エスポー大会は出場予定だったロシアの選手たちが欠場したことで僕が招待されました。出場はうれしかったのですが、狙っていたわけではないので〝思いがけない出場〞といった感じです。でも、子どもの頃から憧れていた舞台でもあるので、形がどうあれ、やはり高揚感はありました。

〈Q〉今シーズンの最大目標だった全日本フィギュアは21位という結果でした。

 かなり悔しい結果で〝どん底〞に落ちたと印象です。今年は羽生結弦さんが引退された中で、優勝は予想通り宇野昌磨さんでした。でも、2位から6位は誰が入ってもおかしくない中で、同じ木下アカデミーで年齢も近い島田高志郎さんが2位に入られた。うれしかったですが、逆に自分は…とも思いました。自分の良かった点を挙げるなら、調子の上がらなかったエスポーGPから1ヶ月後の全日本で少し調子を整えられたこと。そこは収穫だと思います。

〈Q〉来シーズンに向けては?

 今シーズンはうまくいかないことも多くあり、自分の置かれるポジションが下がったことで不安も感じました。ジャンプの改良は引き続きやっていきますが、気持ち的には自分がスケートを楽しむことを求めたいと思っています。
(レイクスターズ★ファンド サポートアスリートとして)皆さんに支えていただいている立場としては、もっと高い目標を掲げないといけないのかもしれません。でも、自分が楽むためにはもっと上手にならないといけないので、結果的には同じところに向かうことになります。スケートで感動を与えたいというのが自分の原点。来シーズンはもっと明るく、笑顔で滑れるように頑張っていきたいと思います。

本田ルーカス剛史

木下アカデミー

ほんだ・るーかす・つよし。2002年9月15日兵庫県生まれ、大阪府出身。2020年4月から木下アカデミー所属。レイクスターズ★ファンド サポートアスリート。滋賀・綾羽高校を経て2021年4月から同志社大学スポーツ健康科学部へ。2020年全日本フィギュアスケートジュニア選手権優勝、2020年NHK杯フィギュアスケート国際競技大会3位、世界フィギュアスケートジュニア選手権14位ほか。

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