2023.01.05

実りの秋。近江兄弟社高校

ロングストレッチで好結果

 10月下旬の滋賀県秋季総体陸上競技で、近江兄弟社の3名が表彰台に上がった。これだけなら話題性に乏しいが、近江兄弟社の部員が3名のみだったらどうだろうか。しかも、春季は誰も表彰台に上がっていないという注釈も付く。かなり話題のある活躍である。

 女子200m3位の眞野泉美(2年)は
「今年4月から花本(貴弘)先生が来られて練習内容が全くと言っていいほど変わった」と話す。練習前のアップがとにかく長くなったそうだ。

 女子100mHで2位に輝いた北村莉奈(2年)は
「血流をよくするために足裏から上へ上へとほぐしていきます。そこから動的ストレッチに入って…。アップに1時間以上かかります」と話す。

 ある日の一例を挙げると、体ほぐし、上半身の動的ストレッチ、卓球ラケットフラッグなど使った道具練習、ウォーキング、下半身の動的ストレッチ、全身の動的ストレッチ、ハードルを使ったストレッチと続き、やっと走る。最初はこれで速くなるのか半信半疑だった3人だが、徐々に走りが変わり、秋に記録が出たことで確信を得た。

 男子200m2位の臼井創太(2年)は
「花本先生にスタートの技術を教えてもらったことも好結果につながったと思います」と話す。
マットに飛び込んでスタートの感覚を磨く練習(マットダイビング)や、音を鳴らしてクラウチングスタートを行うなど実際のレースで役立つスキルを教わった。習得したスキルを秋季総体に活し、臼井は約半年後に2位に輝いた。

 伸びしろたっぷりの3人が次にめざしているのは「来年の春季総体で全員が県1位になること」。その先に3人揃ってのインターハイ出場を狙っている。

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