2022.07.16

トライアスロンでは“ライバル” 仲良し姉妹が初の全国大会へ 入江 花・入江 椿[トライアスロン]B&G 今津トライアスロンチーム(安曇川中学校)

写真左から入江椿・入江花

お互い、絶対に負けたくない

高島市を拠点に活動する「B&G今津トライアスロンチーム」に、注目の姉妹がいる。安曇川中学に通う入江花(3年)と入江椿(1年)だ。姉の花は昨年の中学駅伝ブロック大会で1区区間賞の健脚の持ち主で、スキーのクロスカントリー競技では近畿2位で全国大会に出場するなどマルチな才能を見せる。スイム、バイク(自転車)、ランの3競技で競うトライアスロンでは「バイクが得意」だ。

妹の椿は難関で知られる次世代アスリート発掘育成プロジェクト「滋賀レイキッズ(第7期生)」に合格するなど、小学生の頃からポテンシャルの高さを誇っている。

そんな姉妹は普段から仲がいい。だが、トライアスロンではバチバチのライバル関係らしい。妹の椿は「(姉は)練習前の朝練で自分を追い込んだりしてすごいなと思う。でも、やっぱり負けたくはない」と言う。姉の花は「(妹は)スイムもランも速い。でも、絶対に負けたくない」と語気を強めた。

姉妹揃って7月の全国大会へ

トライアスロンの練習は基本的に毎週末に行われる。季節や大会に合わせて変更はあるものの、主に午前中にスイムを行い、その後にバイクとランを組み合わせた陸上トレーニングという流れ。取材時もスイム後にバイク&ランというメニュー構成だったが、この日は筋トレとスイム練習を交互に行う〝エクササイズ〞と呼ばれる名物メニューが行われていた。

指導にあたる父の入江克之コーチ(高島市今津B&G海洋センター)はエクササイズをこう説明する。
「自重トレ(自分の体重を使った筋トレ)で筋肉を強化して、それをスイムですぐに馴染ませるイメージです。筋トレとスイムを交互に行い、動作に直結する筋肉を鍛えられるのではないかと考えています。あまり他では見かけない練習方法かもしれません」

この日は筋トレ&スイムを合わせて20分、それを3セット行った。相当厳しいようで妹の椿は「エクササイズは月1回ペース。嫌いな練習」と顔をしかめていた。

コロナ禍でレースの中止が頻発したこの2年間は、エクササイズを含めて地道な練習を積み重ねるしかなかったらしい。だが、今年は開催レースも多く、楽しみな夏になるという。中でも全国中学生トライアスロン大会は、中学3年と1年の姉妹が揃って出場できる最初で最後の〝全中〞とあって、2人の気合はかなり高いようだ。

姉の花は「レース経験をあまり積めていないので少し不安です。でも、練習はしっかり続けてきたので、その成果を出したい」と話す。そして妹の椿は「初めての全国大会なので雰囲気が分からない。でも、不安より楽しみの方が大きいです」と笑顔を見せた。

大会は7月17日。岐阜県の海津市国営木曽三川公園で行われる。

高島市今津B&G海洋センターの競泳メンバー。トライアスロンメンバーはスイム練習の後にバイク&ラン練習を行う

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