2019.07.19
[セーリング]膳所高校 須田英実子
「海外2連戦の後の国内2冠」。湖国セーラーがこの夏、偉業に挑む。
週2回は琵琶湖に浮かび、週2、3回はトレーニングジムに通う。 この1年間、膳所高校の須田英実子(3年)はそのサイクルを続け、スピード強化に有効とされる体重の増量に努めた。 理由は、ある目標を果たすため。 「7月に海外で2レースを戦って、帰国後にインターハイと国体で優勝する。昨年それをやり遂げた先輩がいて、自分もそれに憧れ、実現したいと思ってやってきました」
須田が参加する2つの国際レースのうち、7月11日開幕の「ISAFユースワールド(ポーランド)」は、国際セーリング連盟主催のビッグレースで、各国1クラス1名(1組)しか参加できない。 この狭き門をくぐり抜けるだけでも至難の業。 5月の選考レース 「JOCジュニアオリンピックカップ レーザーラジアル級女子」(佐賀)の予選は、幸いにも須田が得意とする弱めの風。 優勝して代表1枠を決めた須田は 「ユースワールドの出場は年齢的に今年がラス」トチャンス。 だから、ほっとしました」 と笑顔を見せた。
最高の形でこの夏を迎える須田だが、スケジュールはかなりハードだ。 ユースワールドから一時帰国し、翌日には2つ目の国際レース「レーザーラジアルユースチャンピオンシップ」 に向けてカナダへと発つ。8月上旬に帰国し、その1週間後にはインターハイ、9月には国体が待っている。海外2連戦後に国内2冠という目標は、かなり難しいことはスケジュールだけを見ても容易に想像ができる。
「でも、自分の持ち味はどのレースでも安定した順位が出せることですし、独学でメンタルトレーニングもしてきました。 安定感は昨年よりもあると思いますし、海外でも自分の持ち味を生かしてゴールドフリート(予選上位者による決勝レース)に残りたいです」
湖国のトップセーラーはこの夏、4つの大会に全力を注ぐつもりだ。
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須田 英実子
膳所高校
Profile/すだ・えみこ。2001年7月5日生まれ、大津市出身。晴嵐小学校3年時にヨットと出会い、翌年から「琵琶湖ジュニアヨットクラブ」に所属。北大路中学時代には2015年度と2016年度の「アジア&オセアニア選手権」日本代表に選出されるなど活躍。膳所高校に進学後も順調に成長し、1年時から毎年、国際大会に出場。今年7月には、各国1クラス1名(1組)しか選出されない「ISAFユースワールド(ポーランド)」に出場する。160㎝、62㎏。