2019.06.28
[女子サッカー]FCバサラ甲賀レディース
滋賀の選手で“なでしこ”参入を。甲賀で”ダイヤの原石”を磨く。
「将来は滋賀の子たちで”なでしこリーグ”に参入したい。 そして甲賀から世界で通用する選手を送り出したいと思っています」
2018年1月にFCバサラ甲賀レディースを立ち上げた酒井謙一代表は熱く語る。 実現すれば、間違いなく男子のJクラブとは一線を画した・地元密着型クラブになる。 湖国の誇りになりうる可能性を秘めた面白いチームだ。
現在、関西2部リーグに所属しているトップチームには、元なでしこリーガーの酒井美鈴といったトップ選手もいる。
「今シーズンから”バサラ”でプレーしています。24歳の私がチーム最年長ということでもわかるように、すごく若いチーム。 自分が経
験してきたことを、みんなに伝えられたらいいなと思います」
下から12歳以下のスクール、中学生年代(U-15)、高校年代(U-18)、そしてトップチームというピラミッド型の組織で構成されている。 監督兼GMの鳥飼健一氏は、兵庫・滝川第二高校サッカー部の出身。 日本代表の岡崎慎司は、高校時代の先輩にあたる。 滋賀には6年前に指導者として赴任したと話す。
「目指しているのは個が生きるサッカーです。 創設から1年が経って実感したのは、下の年代から育てていかないと目指すスタイルはなかなか作れないのかなということでした」 と鳥飼監督は話す。
現在、U-15のコーチを務めているのは野洲高校が全国制覇を果たした時のメンバーである国領元雄コーチ。15種のドリブルドリルなどを中心に徹底的にテクニックを磨いている。 その一つの結果として、今年5月の 「U-15選手権滋賀県大会」 で優勝し、関西大会へと駒を進めた。 数年後にはこの子たちが主力になる。 土台は着実に固まってきていると言えるだろう。
なでしこリーグ参入までは最短で4年。 それを逆算し、鳥飼監督は今年の目標を 「トップチームは関西2部優勝、U-18とU-15は全国大会出場」 に定めている。
おおむね強化は順調に進んでいるが、逆に酒井代表は 「チームの成長スピードに、クラブ運営が追いついていない(笑)」 と、うれしい悲鳴をあげている。
FCバサラ甲賀レディース
Team Profile/2018年1月創設。サッカー日本代表・岡崎慎司の高校時代の先輩・山下喬氏が代表を務めるドイツ・FCバサラマインツのファミリーとして誕生。関西2部に所属するトップチーム、U-18、U-15、U-12(スクール)で構成。