2019.06.07

【SKETCH of 大学スポーツ特集Ⅱ】文武両道①

特集Ⅱでは、大学アスリートの文武両道のコツを紹介。
今年の大学特集も内容盛りだくさん。

びわこ成蹊スポーツ大学 スポーツ学部スポーツ学科2年次生
山口大貴さん

選手を足元からサポート。将来は日本代表のホペイロに。

2019年2月中旬。 山口大貴(2年生)さんは、インターンシップでプロサッカークラブの一つを訪ねていた。 J1リーグ開幕を2週間後に控えた大事な時期にも関わらず、選手たちは”ホペイロ(用具係)”として彼を快く迎え入れてくれたという。

だが、元日本代表のある選手だけは少し違った。 何度も 「覚悟はあんの?」 と聞いてきたらしい。

「なぜホペイロになりたいのかと聞かれた。 ケガで選手は断念したけど、サッカーが好きで選手を支えたいと思ったからだと伝えた。 すると今度は”プロでやる覚悟はあるのか”と聞かれた。 その時は分からなかったけれど、その選手は僕の覚悟を固めようとしてくれていたのだと思います。 実際、何度か同じようなやりとりを繰り返すことで、僕の覚悟は固まりましたから」

山口さんがホペイロを目指しはじめたのは高校3年の頃。 インターハイ県予選を前に全治1年の大ケガを負い、どん底にいた時にテレビでホペイロの存在を知った。 遠征準備やロッカーメイキングなど仕事は多岐にわたる。 なかでも重要な仕事は選手のスパイクを”最良”の状態に保つことだと山口さんは話す。

「選手の足の感覚は繊細で、ボールの引っ掛かりが悪いので親指部分の革を少し広げてほしいとか、ポイントを数ミリ削ってほしいとか、注文は細かいです。 でも、要望に応えて選手が気持ちよくプレーできた時は感謝の言葉もかけてくれる。 同じ目標に向かって、選手と歩んでいけるところにやりがいがあります」

ホペイロはスパイクを磨くのではなく、”心を磨くもの”だと言われる。山口さんは、最終的に日本代表の専属ホペイロになりたいと思っている。「現在、代表にホペイロはいない。だったら、そこを開拓したい」。 野望の実現に向け、今日もスパイク、腕、そして心を磨く。

TOPICS 01 2018年4月、教職センターを新設!


教員採用試験合格者は既卒生含め毎年約50名、直近5年間では254名が合格しています。2018年4月に新設した「教職センター」が教員採用試験合格までサポート!「教職センター」は、教員を目指す学生や教員免許状の取得を希望する学生に対して、相談・支援など手厚くバックアップ。長年、学校教育現場や教育委員会で勤務経験のある常駐スタッフが学校教育現場や採用の場面で求められるポイントを重点的に指導します。

TOPICS 02 就職率99%の理由とは?


直近5年間の就職率は平均99%を超える。社会で活躍する卒業生約3600人のうち、一般企業へ就職した学生以外に、講師を含む教員は908名、公務員314名、スポーツ系企業828名と就職先もバラエティに富む。教職センターの新設や公務員試験に特化したサポートなど一人一人の希望にあったバックアップ体制が高い就職率の維持につながっている。

山口 大貴さん

びわこ成蹊スポーツ大学 スポーツ学部 スポーツ学科2年次生

Profile/滋賀県竜王町出身。八幡商業高校卒。小学5年からサッカーをはじめ、高校時代は県ベスト16入りを果たした。元日本代表の選手に憧れてプロ選手を夢見たが、ケガで断念。それでもサッカーに関わる仕事がしたいとプロのホペイロを目指している。

関連記事