2023.03.01

天から〝二物〟を与えられし者 山﨑涼介 

全日本の表彰台をめざす

スノーボードクロスはハーフパイプなどの採点競技とは違い、速い選手が勝つ、
あるいは勝った選手が強いというシンプルなスポーツだ。
山﨑涼介(ヤマゼンロックザキッズ)は「そのシンプルさが好き」で、数あるスノボ種目の中から〝クロス〞を選んだ。

小学生の頃から「プロスノーボーダーになって世界で戦える選手になること」を目標に掲げ、今も積極的に活動を続けている。
それと並行して中学時代から続けているのがアメリカンフットボールだ。

立命館守山高校3年の今年度はエース・ワイドレシーバーとして活躍。滋賀代表決定戦では貴重なタッチダウンを挙げてチームの勝利に貢献し、11月の全国大会でも反撃の狼煙となるタッチダウンを決めて、強豪・啓明学院(兵庫)を追い詰めて見せた。

アメフトシーズンを終えた山﨑は今、冬モードにシフトしている。しかも、今シーズン初出場となった2023年1月の「かぐらG2スノーボードクロス」で優勝するなど早くも結果を残している。
「シーズン初めでしっかりと優勝することができてうれしいです。オフシーズンにしっかりと筋トレなどをしてきてフィジカル面での手応えを感じています。でも、カービング技術がまだまだなので、その部分を今シーズンに高めていきたいと思います」

アメフトとの両立で鍛えたフィジカル面では相乗効果を得たものの、限られた時間でスノボのスキルを磨くのは難しい。天から〝二物〞を与えられし者とはいえ、二足のわらじの難しさを痛感するシーズンになっているようだ。そんな山﨑が掲げる今シーズンの目標は「(3月の)全日本選手権の表彰台に上がること」だ。

アメフトでの躍進に続き、〝全国〞でのブレイクを狙う。

山﨑涼介

ヤマゼンロックザキッズ

やまざき・りょうすけ。2004年7月19日生まれ、大津市出身。滋賀大学教育学部附属小学校、立命館守山中学、立命館守山高校(2023年3月卒業)。幼い頃から水泳やバスケ、サッカーなど多くのスポーツを経験。次世代アスリート発掘育成プロジェクト(レイキッズ)第2期生。小学2年からスノーボードをはじめ、2019年3月のJSBA全日本スノーボード選手権大会(スノーボードクロスU-15男子の部)で優勝。立命館守山高校ではアメリカンフットボール選手としても活躍。2022年11月には滋賀第一代表として全国大会にも出場した。

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