2025.01.01
初の全国大会。まずは1勝をめざす
これまで9地域代表制で開催されていた「全日本高等学校女子サッカー選手権大会」が、今年から47都道府県代表制(全52校)へと移行した。滋賀からは県予選決勝を21-0で圧勝した女王・近江兄弟社高校が初出場する。
2020年に創部した近江兄弟社高校女子サッカー部はこの4年で滋賀の絶対女王へと成長した。だが、大商学園(大阪)や京都精華学園(京都)、日ノ本や神戸弘陵学園(兵庫)ら全国常連がしのぎを削る近畿の壁を越えることができずにいた。
松田保総監督は今回のレギュレーション変更を歓迎している。
「全国の舞台に立ちたい滋賀の子たちが県外へ流出していた。その流れを変える意味でも47都道府県代表制への移行は大きい。何より日本女子サッカーの底上げにつながると考えられる」
埋もれていた才能を発掘するという観点でも大きな一歩となる。実際、近江兄弟社のキャプテン岩瀬好葉(3年)は47都道府県代表制になるのを知り、国立大学をめざしながらサッカーを続ける道を選んだという。
「他の3年生はみんな引退しましたが、私は全国大会に出たくてチームに残りました。朝5時に起きて勉強し、通学時間も英単語などの暗記に充てています。別に苦ではありません。サッカーを続けている喜びの方が強いです」
11月25日の組み合わせ抽選会の結果、近江兄弟社の相手は強豪の藤枝順心(静岡)に決まった。
「まずは1回戦突破。その先は行けるところまで」と岩瀬は楽しそうに意気込みを話した。
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近江兄弟社高校 サッカー部
2020年創部。U18女子サッカーリーグ関西2部所属。今年6月の第77回近畿高等学校サッカー選手権大会ベスト4、令和6年度 滋賀県高等学校秋季総合体育大会(全日本高校女子サッカー選手権滋賀県予選)優勝。