比叡山高校の軟式野球部は滋賀県の絶対王者である。近畿でもトップクラスで、2024年度の春季近畿地区大会は決勝で興国（大阪）に1-2で惜敗。続く夏季は決勝で天理（奈良）に1-2とかなり善戦した。強豪校が揃うハイレベルな近畿地区で優勝を狙える位置にいるのが比叡山である。

　キャプテンの　木耕太（2年）はそんな強い先輩たちに憧れて軟式野球部に入ったという。

「練習に取り組む姿勢がかっこいいと思いましたし、その上で優しかった。比叡山は〝硬式〞の方が有名ですが、自分は軟式で頑張ろうと思いました」

　その先輩たちと過ごした2年間はあと一歩で甲子園（全国大会）には届かなかった。　木は「先輩たちに比べると自分たちの代はまだまだです。でも、しっかり練習を重ねて先輩の想いも一緒に全国へ連れて行きたいです」と話す。

　目標は全国制覇。そう定めた理由には来年の滋賀国スポの影響もあるようだ。

「滋賀県で優勝すれば来年の国スポには出場できます。でも、それは開催枠での出場です。自分たちは実力で国スポ出場を勝ち取りたいと思っています」。

　新チームで挑んだ11月の秋季近畿地区大会は1回戦で優勝した興国に0│2で敗れた。来年の夏までにその差を縮め、2年間跳ね返されてきた限界（近畿）の先（全国制覇）をめざす。