2024.11.01

J3昇格圏の2位とは勝点6差の4位。 滋賀初Jクラブ誕生へラストスパート。

角田新監督が”流れ”を呼び込む

 今夏、レイラック滋賀FCは角田誠新監督の下で新たなスタートを切った。選手時代は「勝負師」として知られた角田監督らしく、初陣(8月24日のアウェイ横河武蔵野FC戦)では71分に投入した菊島卓が試合終了間際に劇的なゴールを挙げて勝利するなど手腕を発揮。続くアウェイでのミネベアミツミFC戦も3-0で快勝し、チームを上昇気流に乗せてみせた。そして9月8日にはホームで首位・高知ユナイテッドSCとの大一番を迎えた。

首位を相手に貴重な勝点1

 東近江市の布引グリーンスタジアムに訪れたファン・サポーターは1749人。熱気に包まれた中で開始早々から激しい攻防戦を繰り広げた。だが、両チームともにチャンスを決めきれず前半0-0で折り返す。

 後半は10番・榎本大輝や森本ヒマンら個の力を活かしながらレイラックが良い入り方をした。だが、先制点は高知。カウンターから東家聡樹に決められてしまう。1点を追うレイラックは52分に百戦錬磨のロメロフランクと平尾壮を同時投入。すると3分後には榎本のシュートのこぼれ球をフランクが押し込んで同点に。一気に流れを引き寄せた。

 だが、首位・高知も意地を見せて追加点を許さない。レイラックは後半13本のシュートを放ったものの、追加点が奪えず1-1で勝点1を分け合った。

ヒリヒリする試合が続く

 試合後の記者会見で、角田監督は悔しさを滲ませながらこう話した。「なんとか勝ちたかったが良い手応えを得られた試合だった。(J3昇格に向けて)今日のようなヒリヒりするようなゲームが続くと思う。こここからは戦術の前に勝ちたい気持ちが大事だと思う。うちの選手たちはメンタルが強いですし、彼らの気持ちをピッチで表現できるようにするのが私の仕事です」

 翌節はアウェイでクリアソン新宿に惜敗も、9月23日にはホームでブリオベッカ浦安を破って連敗を回避。9月最後のヴェルスパ大分戦に勝利したレイラックは残り8節でJ3昇格に挑む。滋賀県初のJクラブ誕生に向け、いよいよクライマックスに突入する。

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