2023.11.01

【TOPS】レイラック滋賀FC

「滋賀にJリーグを」挑戦1年目は残り7節

Jリーグ昇格(J3入り)を掲げて発足したレイラック滋賀FC(前MIOびわこ滋賀)は、9月24日のJFL第22節を終えた時点で6位という位置につけている。本誌発行(10月7日)時点で残りは7節。Jリーグ(J3)入会条件であるJFL最終2位以内(2位の場合はJ3・JFL入れ替え戦に勝利)を目指す初年度の挑戦はまさに佳境を迎えている。

今回は9月10日に行われた第20節のミネベアミツミFC戦をレポートする。

9月4日に菊池利三氏がヘッドコーチから昇格する形で新監督に就任したレイラック。その初陣となったのがこのミネベアミツミFC戦だった。

豪雨の中で行われた前半は、序盤から相手にボールを支配される苦しい展開に。
その中で、FW大垣勇樹が前線から激しくプレスをかけ、26分には相手のバックパスミスを突いてシュートに持ち込む場面もあった。
だが、その直後には相手が決定機を迎えるなど一進一退の攻防となった。

0-0で迎えた後半、レイラックは開始早々に失点してしまう。
だが、徐々にゲームを支配し、52分にMF海口彦太のゴールで同点に。喜びもつかの間、61分にコーナーキックの流れから再び失点し、試合を難しくしてしまう。
それでも、相手に退場者が出て数的優位に立っていたレイラックはゲームの主導権を握り、78分にFE和田凌のゴールで同点に追いつく。その後もレイラックが猛攻を続けたが、スコアは動かず2-2のドロー決着となった。

初陣を勝利で飾ることができなかった菊池監督は
「“滋賀にJリーグを”を掲げる中で、今回の引き分けは悔しい。でも戦いは続くので、切り替えていくしかない」と前を向いた。

ゲームキャプテンのDF平尾壮は「後半は3センターバックの真ん中に自分が入ってゲームを組み立てようとしました。でも早々に失点してしまい、自分たちで試合を難しくしてしまった。数的優位の状況も長かったので、今日は勝たないといけない試合でした」と悔しさを滲ませた。

だが、この一戦を糧にしたレイラックは翌節のFCマルヤス岡﨑戦に勝利。続くラインメール青森戦には敗れたが、新体制では一勝一分一敗の戦積で10月を迎える。

J3ライセンス申請の影響

クラブがJ3ライセンス申請を行ったことで選手のモチベーションは高まっている。
2017年にMIOびわこ滋賀に加入した嘉茂良悟は「長年このチームでプレーしてきた中で、今回のJ3ライセンス申請は個人としても大きな変化です。自分にもJリーガーになれる可能性が広がったと感じています。選手としてやれることは勝利に貢献すること。残り試合も全力で戦います」

9月26日、レイラック滋賀FCのJ3クラブライセンス判定は「継続審議」と発表された。チーム戦積と並行して、クラブのJ参入の挑戦も引き続き進めていく。

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