2020.07.13

まだまだ上を目指せる 近藤寛子

「レイクスサポートアスリートの2020」
コロナ禍という難局をどのように受け止めているのだろうか。

まだまだ上を目指せる

 昨年の早春、本誌の取材を受けたブラインドマラソンの近藤寛子(滋賀銀行)は順調だった。東京パラリンピックの選考レースに向け、ここからスピードを強化する予定も立てていた。だが、取材を受けた後に重い病が発覚。さらに追い討ちをかけるように「怪我で夏から秋にかけて満足に練習ができなかった」という。

 そんな苦しい時期を乗り越え、今年2月の別府大分毎日マラソンを迎えた。延期決定前の東京パラリンピック出場がかかったラストチャンス。「怪我明けからはしっか
りと追い込み練習を積んだ」近藤だったが、結果的には3位で推薦枠を得ることはできなかった。

 だが、タイムでは自己ベストを3分以上も更新。「まだまだ上を目指せることを実感した」と話す。
 今年は、ワールドカップなどいくつかのレースに出る予定だったが、今度は新型コロナウイルスという敵に翻弄されている。だが、不死鳥は何度でも蘇る。あのパワフルな走りが見られる日を待ちたい。

近藤寛子

滋賀銀行

Profile/こんどう・ひろこ。栗東市出身。53歳。栗東高校卒。2016年リオパラリンピック5位入賞。

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