2019.06.21

【SKETCH of 大学スポーツ特集Ⅱ】文武両道③

立命館大学 スポーツ健康科学部スポーツ健康科学科4年
鈴木総司郎さん

座学で学んだ組織心理学を実践。チームをまとめ日本一へ。

鈴木総司郎(4年)さんが立命館大学を選んだ理由はアメフトで日本一になるため。 「自分が高校3年の時、立命館大学パンサーズが日本一に輝きました。 それを観て、自分もパンサーズで日本一になりたいと思いました」。

その思いは強く、大学4年生の今年は自ら志願してキャプテンに就任。「高校の頃もキャプテンをしていましたが、その時はチームを勝たせられなかった。 だから今度は絶対にチームを優勝へ導きたい」 と熱い気持ちで毎日を過ごしている。

鈴木さんがキャプテンとして気をつけているのは、できるかぎり部員1人1人に話しかけること。 「学年、ポジション、役職に関係なく、自分からアプローチする」 という。 その行動には、ゼミでの座学で得た知識が生かされていると話す。
「山浦一保先生のゼミで、リーダーシップについて学んでいます。 そのなかで印象に残っているのが組織心理学でした。 集団の中に存在する”温度差”をどうやって埋めるかというテーマは、そのまま部活にも応用できると思いました。 選手、トレーナー、コーチなど温度の違う様々な役職が部内に存在するからです」

組織心理学の実践として、鈴木さんは今季から”ファミリー制度”というものを導入した。 180人以上の大所帯であるアメフト部の中に、5〜6人単位のグループをいくつも作った。 その小グループを、アメフトだけではなく、普段の悩みや夢、他愛のない出来事など何でも腹を割って話せる間柄に育てていると言う。 つまり、家族(ファミリー)に似た関係をいくつも作る試みだ。
「そして、その家族の間をつなげていくのがキャプテンとしての自分の役割。 だから、時間が許す限り多くの選手やスタッフらに話しかけるようにしています。 それが、勝敗を分けるような大事な場面で、結束力に変わると信じています」

座学は実践してこそ真価がある。 文武両道とはそういうことかもしれない。

TOPICS 01 公式記録として認可される記録会、「Ritsumeikan Athletics Games」


びわこ・くさつキャンパス内のクインススタジアムが2016年9月に第4種公認を取得した。以降、ここで行われる記録会は各種連盟の大会参加記録などに活用できる。それを受け、立命館大学の男子・女子陸上競技部が中心となって行われているのが「RitsumeikanAthletics Games」という記録会。京滋の中高生を中心に、対象種目の100mやリレーなどに多くの選手が参加している。

TOPICS 02 地元の児童を学生が見守る。「体育会スクールガード」


びわこ・くさつキャンパスに拠点を置く体育会のアメリカンフットボール部や男子バスケットボール部などが中心になって行われている「体育会スクールガード」活動。日頃お世話になっている地域の方々の役に立ちたいという思いからスタートした。これまでに、草津市の南笠東小学校や志津南小学校などで朝7時から8時頃に児童たちの安全な登校を見守っている。

鈴木総司郎さん

立命館大学 スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科4年

Profile/東京都出身。佼成学園高校卒。小学生の頃はラグビーを行なっていたが、東京への引っ越しを機に中学からアメフトに転向。高校時代はキャプテンを務めたが、全国大会出場を逃した。日本一になりたいという想いを胸に立命館大学へ。

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