2017.07.01

[サッカー]仰木中学校サッカー部

夏の主役はゆずらない。狙うは全国4強!

8月18日に熊本で開幕する全国中学校サッカー大会。その出場権をかけた滋賀県予選が7月中旬から始まる。優勝候補の筆頭は、冬・春と2大会連続で湖国の頂点に立っている大津市の仰木中学校だ。

もともと仰木エリアは地元スポーツ少年団の指導に定評がある。 そんな背景もあって、例年、仰木中学の選手たちは足元の技術が高い。 それをベースにした昨年も、厳しい近畿大会を突破して全国大会に出場。 その主力メンバー7人が残る今年は、出場だけではなく全国での躍進が期待されている。

だが、2年前には、個々の能力が高いがゆえに、チームとしてまとまるのが難しいというジレンマもあったという。昨年度から仰木中学に赴任した田中裕也顧問は 「以前はもったいないなという印象がありました。いいものは持っているのに、わがままなプレーが多かったので」 と、赴任前の印象を振り返る。 球離れの悪さで全体のリズムを崩すシーンもよく見られた。 だから、シンプルに行くところ、リスクを背負うところなど、メリハリをつけるように田中顧問はアドバイスした。 すると、チームのポテンシャルが開花し、一気に全国大会へと駆け上がった。

とはいえ、昨年の全国大会は1回戦で鹿島中学(茨城)に1-2の逆転負けで早々に終わった。 キャプテン川東孝太郎(3年)は「全国で1勝する難しさを知った。 攻守の切り替えの速さなど自分たちの課題もはっきりした。 その経験を今年につなげようとみんなで頑張ってきた」 と話す。

目標は全国ベスト4以上。 昨年のリベンジを果たす夏がいよいよ始まる。

[強さのヒミツ]鬼の10分間ドリブル

できるだけボールに触る練習メニューを組みたい。だが、その技術を試合終盤でも落とさないためには基礎体力も重要。その両方を同時に練習できるのが名物の”10分間ドリブル”だ。田中顧問は話す。
「目的は体力強化です。細かいステップワークが必要な区間やスピードで抜くエリアなどいろいろなドリブルができるように工夫しています。多い時は10分間の継続。終わった時はハァハァ言いながらしゃがみこむ選手もいるほど厳しいけれど、ボールを触るのが好きな選手が多いから苦しくても続けられるのだと思います」
体力強化だけではなく、スピード、アジリティ、クイックネス、体幹なども同時に鍛えられ、総合的なパフォーマンスの向上が期待できそうだ。

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