2019.12.07

【ゴルフ特集】Round 2 熱戦の舞台

18,723人が沸いた聖地
瀬田ゴルフコース

54億世帯の目が瀬田に集まった日

今年11月上旬、国内唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦である「TOTOジャパンクラシック」が開催された。2年連続でその舞台となったのは「瀬田ゴルフコース」。3コース・54ホールのうち、日本を代表するコース設計家の故・井上誠一がレイアウトした北コース(普段とは別コース)で今年は熱戦が繰り広げられた。

優勝は、今年のLPGAツアーを席巻した鈴木愛(セールスフォース)。賞金女王を争う申ジエ(スリーボンド)、渋野日向子らを抑えてツアー2連勝(続く伊藤園レディスゴルフトーナメントも優勝)を飾った。

その熱戦を目撃した「瀬田ゴルフコース」の小川泰里支配人は「今年のTOTOジャパンクラシックはすごかった」と目を細める。
「昨年に比べ、観客(ギャラリー)が5000人ほど増え、3日間で18、723人のギャラリーが詰めかけました。やはり渋野日向子プロの影響が大きいですが、鈴木愛プロ、申ジエプロの3人の競演というのも大きかったと思います。その中で、彦根市出身の松田鈴英プロが1日目の9番ホールでホールインワンを決めるなど滋賀の方々にとってもすごく印象的な大会になったのではないでしょうか」

大会は衛星放送でも中継され、世界54億世帯が大会を見守ったと言われている。滋賀県の瀬田が世界の注目を浴びた3日間だった。

個性の異なる3コース。関西最大の54ホール

瀬田ゴルフコースは、1967年5月にオープンした。滋賀県内では5番目に歴史があるコース。日本のゴルフ場設計の第一人者・井上誠一が北と東の2コースを手がけたと、小川支配人は話す。
「どちらも難コースです。でも、キャディなしのセルフコースである東の方がプレーヤーの戦略性は高く、アスリートゴルファー向きかもしれません。でも、北コースには漫画家ちばてつや先生が”魔女の谷”とネーミングされた14番ホールなど、個性的なコースもあります。こちらはキャディが付きますので、比較的に回りやすいとは思います」

この2コースに加え、ビギナー向けの西コースもある。3コース・54ホールの規模は関西最大級で、トーナメントの雰囲気を味わいたい人、とにかくコースデビューしたい人など用途に合わせて選べるのが瀬田ゴルフコースの良さと言えるかもしれない。

 

また、2013年にオープンしたクラブハウスも同施設の名物と言える。北コース専用レセプション、東・西コース専用レセプションに分かれ、スムーズなチェックインが可能に。さらに、広々としたレストラン、プロショップ、バスルーム、女性用パウダールームも完備している。「ゴルフ人口が増えると、やはりニーズも多様化してきます。海外の方もいらっしゃいますので、みんながそれぞれに楽しめるコースでありたいですし、そのためには我々も日々進化を求めなくてはいけないと思います。全米女子プロゴルフ協会公式戦を開催できるコースという誇りを忘れず、誰からも愛されるようなコースにしたいと思っています」と小川支配人は続けた。

トッププロだけの熱戦の舞台ではなく、みんなが熱中できる舞台。瀬田ゴルフコースは今も昔も、同じスタンスを貫いている。

関連記事