2025.10.09

秋のテーマは「ぶっちぎり」

 今年度からレイクスターズサポートアスリートに仲間入りした渡辺空馬(滋賀県立甲南高等養護学校)は、今年の目標について「日本代表として国際大会に出場し活躍できるよう、みなさまの応援を背にがんばっていきます」と話していた。その言葉通り、10月8日に開幕する「Virtus陸上世界選手権(知的障がい)」に日本代表として出場する。自身初の国際大会。まずは心情を聞いてみた。

〈Q〉 世界選手権の日本代表に選ばれた感想を教えてください。

「あまり実感がないです(日本代表がどういうものなのかも含めて)」

〈Q〉 日の丸を背負って戦うことについてどんな思いですか?

「あまり日本代表だとかは意識せず、自分がベストを尽くすだけだと思っています」

〈Q〉 自身初の国際大会。何か特別な思いはありますか?

「海外に行くこと、飛行機での長距離移動、食事、初めてのスタジアム、海外の速い選手と勝負できることなど、『ワクワク』と『緊張』が入り交じっています。(プレッシャーも含め)初めてのことばかりがとにかく楽しいです」

〈Q〉 レイクスターズサポートアスリートとなり、気持ちの変化は?

「レイクスターズにサポートしてもらって嬉しく、もっといい結果を出したいと思うようになりました」

〈Q〉 世界選手権の目標は?

「100mと、4×400mリレーに出場予定です。100mはしっかり決勝に残り、いいレースをして一番いい色のメダルを獲りたいです。リレーは他3人の先輩に負けないくらいの走りをして、最後は喜び合いたい。(原稿作成時、リレーは日本が世界ランキング1位。世界記録更新も狙える状況)」

〈Q〉 世界選手権に向けての取り組みを教えてください。

「今シーズンの大会では2本目(予選の後の決勝など)で力を出し切ることができず、勝てそうで勝てないことが多かったです。この夏は、基礎体力(筋力やスピード持久力)を強化できるよう、追い込むような練習にも耐えることができた。しんどいところで逃げずにやりきることができ、継続できた。それは400mでも勝負できるようになりたいと思うようになったからです」

〈Q〉 世界選手権の後には地元開催の障スポも控えている。

「たくさんの人に応援してもらっているけれど、実際に自分の走りを見たことがない人も多いと思います。なので、障スポでは「ぶっちぎり」で走るところを見てもらいたい。100mと200mは金メダルを当たり前に、両方で大会新記録を出したいと思っています」

渡辺空馬

滋賀県立甲南高等養護学校

2007年10月6日生まれ、甲賀市出身。2025日本パラ陸上競技選手権 T20200m優勝など。2025年10月に自身初の世界陸上選手権へ。

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