2026.10.23

名実ともに日本のエースに成長。 そして舞台はいよいよ〝世界〟へ。

世界選手権に初出場

 2026年11月13日にタイ・パタヤで開幕する「ITTF世界パラ選手権大会2026」。パラリンピックに次ぐ規模の国際大会に、宇野正則(コスモトレードアンドサービス/レイクスターズ・サポートアスリート)が出場する。

「前回は世界ランキングが届かず、ギリギリのところで出場を逃していました。でも、今年はアジアパラと世界選手権の両方で出場権を得ることができた。素直にうれしいです。第一関門をクリアしたことにほっとした気持ちもあります」

天と地を分けた7月

 今年7月末の時点で、世界ランキング8位以内なら世界選手権出場が決まる状況だった。宇野は今年2月の12 位から6月に10位、7月に8位と着実にランクを上げてきた。その中で、勝負どころとなったのが7月中旬の

「ITTFワールドパラエリート ナコン ラチャシマ2026」(タイ)だった。

「この大会で予選落ちすれば、世界選手権には出られないという重要な大会でした。そして、予選通過をかけた試合で世界ランキング4位のロドリゲス選手(スペイン)と対戦しました。彼とは、5月のワールドパラ台湾エリートと6月の中国エリートでも対戦し、どちらも負けていました。三度目の正直ではないですが、次こそはと思い、彼の戦術などを動画で徹底的に分析し、対策を練りました。そして初めて彼に勝つことができ、予選通過を決めました。世界の扉を開ける上で、この1勝が大きかったですね」

 決勝トーナメントではパリ・パラリンピック金メダリストに敗れた。だが、宇野は「(王者に臆せず)やれている感覚があった」と話す。7月のタイでつかんだ自信を世界選手権で活かすつもりだ。

「世界選手権は負けたら終わりのトーナメント戦です。初戦から世界トップレベルの選手と戦うことになりますが、今は誰とやっても対等に戦える自信があります」

用具のカスタムも一役

 この数年、宇野はラケットの長さやラバーの種類を変えたり、車椅子の座面を少し前倒しにしたりと〝用具〞をカスタマイズしてきたという。

「ラケットの面を2㎝大きくすると、その分重くなるのでラケットの材質を変えてみたり、重心の位置を調整しなおしたり、ラバーを変えたりなど細かい微調整を続けてきました。リスクも伴いますが、目標のパラリンピックに出るためには避けては通れないことでした。実際に世界選手権への出場が決まり、用具変更が間違っていな
かったと確信できました」

 11月の世界選手権が終われば、来年1月からはいよいよパラリンピックの選考レースが始まる。

「世界選手権は緊張すると思います。でも、その少しの緊張を楽しむくらいの方が自分は力に変えられるので、一つでも多くトーナメントを勝ち上がっていきたい。その経験が必ず、パラリンピック初出場につながると思っています」

 世界の扉を開けた今、次は世界の階段を上る時である。

宇野 正則

株式会社コスモトレードアンドサービス

1982年11月6日生まれ、草津市出身。守山北高校卒。シングルスでは「ITTFワールドパラフューチャーゴールドコースト2026(オーストラリア)」優勝、「ITTFワールドパラエリート ナコンラチャシマ2026」ベスト8、26年の「第18回全日本パラ卓球選手権大会」優勝(7連覇)など。ダブルスでは「ITTFワールドパラチャレンジャーギザ2026(エジプト)」優勝ほか。

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