2024.05.01
悲願の関西学生1部昇格へ「STEP UP」
あと1歩で逃した1部昇格
びわこ成蹊スポーツ大学男子バスケットボール部「CATFISHES」が昨季、悲願の関西学生バスケットリーグ(関西学生)1部昇格へあと一歩と迫った。。昨年9月から始まった関西学生2部を2位で終えたCATFISHESは、11月中旬に大阪経済大学(関西学生1部11位)との入れ替え戦に挑んだ。2勝すれば初の1部昇格が決まる短期決戦。CATFISHESは最も重要な第1戦を80│ 98で落としてしまった。翌日の第2戦に敗れれば、その時点で昇格の道が断たれる。プレッシャーがかかる中、CATFISHESは96│79で勝利し、運命の第3戦に持ち込んだ。
滋賀出身で元プロバスケット選手の佐野太一監督は振り返る。「第1戦で敗れ、いい意味で全員の気持ちが吹っ切れたと思います。それが第2戦の勝利を呼び込んだ。1年間の成長が見られた好ゲームだったと思います」
だが、第3戦は62│ 90で完敗。新キャプテンの1人、山本剛大(2年)は敗因をこう分析した。「17試合のリーグ戦を戦い切って初の準優勝に輝いた。ある種の達成感があったと思います。もちろん、慢心していたわけではないですが、入れ替え戦の第1戦をリーグ戦と同じような気持ちで入ってしまったと思います。負ければ終わりの入れ替え戦は、もっと勝ち負けにフォーカスしないといけなかった。そこが悔やまれます」
新スローガンに込めた思い
CATFISHESの今季のスローガンは「STEP UP」である。いくつか候補が挙がった中で「STEP UP=成長する」を選んだ理由は入れ替え戦に敗れた経験が大きかった。もう一人の新キャプテン山本将大(2年)はスローガンに込めた想いをこう説明する。
「入れ替え戦に敗れた時、現状維持では関西学生1部に昇格するのは難しいと感じました。第3戦では降格を避けるために死に物狂いで戦ってくる大阪経済大学に気持ちで負けたとも思います。常に成長を続けないと1部昇格なんてありえない。あの悔しさを忘れない意味も込めてステップアップというスローガンにしました」
双子のキャプテン山本剛大・将大はコート内で常に意見を交換し、時には兄弟喧嘩に発展しかねないほどバチバチに言い争うらしい。「ミニバスの頃からそうでしたし、意見を言わないと強くならない。大学でも同じです」(将大)「でも、オフコートでは仲がいいですよ。一緒に住んでいても喧嘩しませんから(笑)」(剛大)
そんな2人に佐野監督も絶大の信頼を置いている。
「争いを避けたいのか、今は自分の意見を言える選手が少ないように感じます。その中で2人は先輩に意見するくらい発言力があります。チームが成長する上では欠かせない要素です。山本ツインズを中心にチームを成長させ、今季こそは1部昇格を達成したいです」
4月から本格的にシーズンが始まり、夏の天皇杯予選などを経て9月に関西学生2部が開幕する。それまでにチームをどこまで成熟させられるかがカギになりそうだ。
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CATFISHES
びわこ成蹊スポーツ大学 男子バスケットボール部
2003年創部。関西学生リーグ2部に所属。2023年度は過去最高の関西学生2部で準優勝。また滋賀県総合バスケットボール選手権大会優勝(2回目)など飛躍の1年に。2022年度から元プロバスケット選手の佐野太一監督がチームを指揮。2023年度にはB2バンビシャス奈良の小野秀二HCを総監督として招聘している。