2022.07.12
”前哨戦”で見つけた 夏のスター候補たち File.04 中学春季総体 REVIEW
女子四種で大会新
5月19日・20日に行われた県中学春季総体陸上競技の女子四種(100H・走高跳・砲丸投・200m)で、県立守山中学の諸木陽菜紗(3年)が大会新で優勝した。それまでの大会記録を60点も上回る合計2630点の好記録に、レース後の諸木から笑顔がこぼれた。「この得点は全中の参加標準記録でもあるので素直にうれしいです」
7月下旬の県夏季総体では県中学記録の2814点をめざすという。そこにはある思いがあるようだ。「今の県中学記録は、私と同じ県立守山の選手が2016年に出されたもの。同じ中学の選手が記録を更新できたら、すごいことだと思うんです」
諸木は県中学記録更新の先に、目標の全中3位を見据えている。
リレーは日吉が圧勝
ある県中学陸上関係者は「今年の日吉は全国制覇も狙える。ほんまに速い」と話した。それが日吉中学の男子4×100mリレーメンバーだ。 この日に日吉がたたき出したタイムは44秒19。大会新まであと0・31秒に迫る好記録だった。第一走者の伊尾風羽が「チームベストですし、いいタイムだと思います」と話すと、快走を見せた第二走者の山本悠一郎は「昨日200mを3本走って股関節が〝動かん説〞だった中でいいタイムが出せたと思います」と名文句を残した。
春季総体に向けてのバトン練習はほぼゼロ。第三走者の林碧海は「バトン練習をすれば、もっといいタイムが出せるはず」と言う。今後の目標タイムは県中学記録の42秒40の更新。だが、アンカーの伊藤大翔は「全中出場は通信陸上(7月)の一発勝負で決まる。タイムではなくて1位が条件。全員がケガをしないように気をつけながら各々の走力を磨きたい」と、勝って兜の緒を締めた。
荒れた琵琶湖で揉まれる
5月19日に関西みらいローイングセンター(琵琶湖漕艇場)で行われたボート競技では、瀬田中学の活躍が目立った。男子ダブルスカルで優勝した吉田優太・了戒大樹(ともに3年)はクルーを組んだばかりで、ほとんど練習を積めていない中での優勝だった。「夏も組むかどうかはわからない。でも、今回の優勝でこのクルーが速いことはわかった。収穫ですね」(吉田・了戒)
男子クオドルプル(4人乗り)では瀬田Aが断トツで優勝した。キャプテン井上汰雅(3年)は「湖面が荒れた中で勝てたことは自信になる。夏の全国大会は男女総合優勝を目指しているので、持ち味のパワーとスタミナをもっと磨いていきたい」と話した。
また女子シングルスカルではクラブチームで活動する選手が健闘。優勝した三村真由(野洲北2年)は琵琶湖漕艇場を拠点に活動するびわ湖ローイングクラブ(BRC)所属。「予選が2位だったので、決勝ではタイムを縮められるように意識しました。結果的に優勝できてうれしく思います」と振り返った。
同種目で3位に入った元安梓(老上2年)は滋賀レイクスターズロウイングクラブ所属。「いつも琵琶湖で練習しているけれど、中学生になって琵琶湖でレースをするのは初めて。湖面は荒れていたけれど楽しかったです」と笑みを浮かべていた。