2020.11.24

湖国No.1スイマーの新たな挑戦 木谷唯花[2020の推し]

大会中止や部活自粛などコロナ禍に悩まされた今年。
それでも前進し続けてきた湖国の高校生たちを紹介する。題して「2020の推し」「推し部」。彼ら彼女らの行動が新しい世の中を生きる勇気をくれる。

湖国No.1スイマーの新たな挑戦

人生初のトライアスロンレース
本当は競泳選手として紹介すべきかもしれない。高島高校の木谷唯花(1年)は、今年の滋賀県選手権で大学生を抑えて400mと800m自由形で2冠を達成した、湖国No・1スイマーだからだ。
ただ、今回はトライアスロン選手として紹介したい。高校1年から大学1年までが参加する10月の「第22回日本U19選手権」(岐阜)に出場したからである。

木谷がトライアスロンのレースに出場したのは、実は今回が初めて。それが19歳以下の日本最高峰レースというから驚く。練習を始めたのは約1年半前の中学3年から。競泳を指導するB&G今津の入江克之コーチに勧められ、折れる形ではじめたようだ。
入江コーチはこう話す。「木谷は競泳だけではなく、今津中学では駅伝メンバーに選ばれるなど足も速かった。水も陸も速い選手はなかなかいない。だから、粘り強く、いや、しつこくトライアスロンに勧誘しました(笑)」
日本U19選手権の参加標準タイムはスイム(400m自由形)が5分21秒、ラン(3000m)は12分03秒。木谷はスイムを軽く突破(4分36秒)し、ランもなんとかクリア(11分57秒)した。

そして迎えた10月の本番。距離は、オリンピック競技の半分にあたるスプリントディスタンス(スイム0・75㎞、バイク20㎞、ラン5㎞)。最初のスイムは、参加24人中10位で泳ぎ切ったものの、続くバイクで失速。それが響き、21位フィニッシュとなった。

「バイクがキツかったです。練習不足ですね。競泳は週6日、バイクとランは土日にB&G今津トライアスロンチームでみんなと一緒に練習してきましたが、受験やコロナ自粛などの影響もあって練習が少なかったかなと思います」

もともと競泳の体力強化を目的にはじめたトライアスロン。だが、21位という結果はやはり悔しかったのか、151㎝の小さなアスリートは最後にこう付け加えた。

「今後は競泳を中心にトライアスロンやオープンウォータースイミングでも勝てるようになりたいです」

木谷唯花

高島高校/B&G今津トライアスロンチーム

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