2018.10.06

[陸上競技]近江高校 男子陸上競技部

4×100mリレーの県記録を次々と更新。秘密は体&フォーム作り、そして”厳しい目”。

今年のインターハイ男子4×100mリレーで、昨年に続き滋賀県記録(40秒77)を塗り替えた。 近江高校は今、湖国で最も熱い男子陸上競技部と言えるかもしれない。 個人でも能登川中学出身の中村恭輔(3年)が、県勢として46年ぶりに近畿ユース男子100mで優勝。 京都・洛南など強豪が集うハイレベルな大会で、中村は10秒62という自己ベストも更新している。

「中学のベストは11秒61。 高校で約1秒も縮められた。でも、タイムは特に気にしていません。自分のベストをコツコツと更新してきた結果の1つですし、これからもそれを続けるだけです」 と中村は話す。謙虚だが、その言葉には自信に満ちた強さが感じられた。

中村だけではなく、近江にやってきた短距離選手は大幅にタイムを伸ばしている。花本貴弘監督はその理由をこう説明する。
「3時間の練習だったら、2時間半はストレッチ系の練習をします。体の柔軟性を高めたり、補強したり…。 目的はケガをしない体を作ること。 ケガをすると、どうしても成長速度は落ちますから」

体作りと同時に、正しいフォームを徹底的に磨くのも近江流だと花本監督は続ける。
「腰の回転、脚の動かし方、腕の使い方など、いかにして地面に力を伝えて反発力を得るかといった走りのメカニズムを理解しながら、正しいフォームを身につけさせます。 自分で考えるプロセスが成長につながりますし、大学での伸びしろを増やすことにもなります」

近江ではフォームが乱れていたら、先輩・後輩に関わらず部員たちで指摘し合う。 声が出ていなかったら注意もする。 お互いを高め合いながら、自分も成長するのが近江の方針のようだ。

リレーのアンカーを務める河内颯太(2年)は 「相手のプラスになると思うので、先輩に対してでも厳しく言います(笑)。 でも、その環境があるから、リレーのバトンパスに必要な信頼関係が生まれるとも思っています」 と話す。

2年連続でリレーの県新記録を樹立した近江。 その背景には、選手たち自身の”厳しい目”がある。

近江高校 男子陸上競技部

Team Profile/部員23名。部員は全て短距離選手。4×100mで2017年にインターハイ初出場。今年のインターハイでは前年度にマークした滋賀県高校記録(兼 滋賀県記録)を自ら更新してみせた

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