2017.09.02

【高校の星SP】ある夏の物語2017⑤ 反撃の私学[京都発]

[バドミントン]大谷高等学校バドミントン部
中田水稀

限られた時間を有効に。秋の新人戦で飛躍狙う。

大津市立青山中学校で本格的にバドミントンを始めた中田水稀(2年)は、オープンキャンパス時の部活見学で大谷高校へ行きたいと思ったと話す。 「明るい雰囲気だけど、やる時はやるというか、練習にメリハリがあった。 ここでやりたいと思いました」。

体育館を使用できるのは週3日と環境が恵まれているわけではない。だが、その環境が逆に時間のロスをなくしていると中田は話す。 「コートが少しでも空いていたらサーブ練習!1分も無駄にしないように。 毎回、テーマ(課題)を持って練習するのも効率を上げるための工夫です」。

11月に新人戦(団体)を控え、中田が取り組んでいるのは体づくり。 「体育館が使えない日は外でバランスボールなどを使って体幹を鍛えるなど、とにかく限られた時間を有効に使うようにしています。 新人戦の目標はベスト8。 不安になることもありますが、目の前の相手に勝つことだけを考えてやっていきたい」。 虎視眈眈と飛躍の秋を狙っている。

[ハンマー投]花園高等学校陸上競技部
小林裕季

石井田イズムを継ぐ、高校陸上競技界の雄。

高島市出身の石井田茂夫(現びわこ成蹊スポーツ大学陸上競技部総監督)が、余すところなく情熱を注ぎ込んだのが花園高校の陸上競技部だ。

OBには、2020年東京五輪の有力候補である投擲選手の石山歩(中京大学)らがおり、今も脈々と石井田イズムが受け継がれている。 ハンマー投の小林裕季(3年)も影響を受けた一人。 小林には石井田から言われた忘れられない言葉がある。 「”熱くなっても、燃え尽きたらあかん”と言われた。燃え尽きたら成長が止まるからと。 今も胸に刻んでいます」。

後任の木村卓弥顧問は石井田の指導をこう説明する。 「基本は”自然にかえる”です。 曲がりくねった未舗装の道を走れば、人は自然とバランスを取るようにできている。 そうやって潜在能力を引き出すのだと…」

優勝を狙った高校最後のインターハイを5位で終えた小林は、石井田・木村の情熱を胸にこれからも前へ進むだろう。 反撃の道は”花園魂”と共に、これから始まる。

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