2026.02.18

「正しい技術を身に付けること」 その方針を中学生が体現した日。

コンセプトは深い学び

 レイクスターズ・ロウイングクラブ(LRC)は、24年から大津市・瀬田川の「KARAHASHI DECK(カラハシデッキ)」を拠点に活動している。小学5・6年生の小学生クラスは土曜日に活動し、2021年に開校した中学生クラスは月・木・土曜日に練習する。

 魅力はやはりコーチ陣だろう。ヘッドコーチは元日本代表コーチの杉藤洋志氏。さらに2016年のリオデジャネイロ五輪に出場した中野紘志氏(同志社大学ボート部コーチ)が子どもたちを教える。

 また、本格的な競技用ボートから安定性の高い幅広ボートまでが用意され、初心者でも安心して参加できるのも大きな魅力だ。

 これらの環境を活かして、LRCでは「正しい技術を身に付けること」を育成の基本コンセプトに据えている。技術とは、ボートを漕ぐスキルだけではない。子どもたちが自分たちで準備し、その日の目標を決め、練習後には後片付けと自己分析を行うという競技者の基本サイクルも含まれる。別の言い方をすれば、ロウイングを通して人間力や生活力を身につけることが大枠のコンセプトである。

クオドルプルの乗艇に感動

「正しいテクニックを身に付けること」の大切さを改めて実感した出来事が2025年にあった。杉藤ヘッドコーチは、新たに導入した舵手無しクオドルプル艇を中学生たちに乗せた時の話だと言う。

「クオドルプルは4人乗りでかなりのスピードが出ます。ですので、スキルが低い選手が乗るには安全管理が非常に大切なボートでもあります。そのため、どうしても大人が管理しがちな場面が多くなってしまいます。でも、正しいテクニックを身につけた中学生4人はクルーとして機能していました。LRCでの学びを体現してくれたといううれしさもありましたし、何より4人が本当に楽しそうに仲間との時間を過ごしていたことに感動を覚えました」

 その出来事を踏まえて、2026年度は「まず仲間を増やしたい」と杉藤ヘッドコーチは話す。そして「心身ともにローイングを楽しめるような仕掛けをより深めていくこと」を目標に掲げている。

「ローイングが好きだから、大好きなこの場所で誰にも負けたくないというマインドを育みたい。同時に、ローイングに特化せず、すべてに生かせる体の使い方も身に付けてもらいたい。これらを順不同に育てていきたいと考えています」

 LRCには、中学校でソフトボール部に所属している本多瀬梨さんのような〝二刀流〞選手もいる。ローイングでは春の全国選抜大会への出場が有力視されている逸材で、まさにLRCコンセプトを体現している好例と言えそうだ。

関連記事