2020.09.11

“幻”の地元インターハイを経て[テニス]立命館守山高校

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全30競技で高校日本一を決める全国高校総体(インターハイ)が史上初の中止となった。
悲しい、悔しい、何も手につかないなど、さまざまな声が聞かれるなか、インターハイ県予選の代替大会が行われた。
高校3年間の集大成、競技人生のラスト、次のステージに向けた挑戦など、各々がさまざまな想いで特別な夏を迎えた。

立命館守山高校 テニス部
感情をぶつけられた

本当なら今夏に長浜で全国インターハイが行われるはずだった。地元開催による出場枠が増え、滋賀の高校テニス界はいつもより熱気を帯びていた。それだけに、大会中止は大きなショックだった。

インターハイの県予選を兼ねた春季総体も中止になり、選手たちは日頃の努力をぶつける舞台すら失った。立命館守山高校のキャプテン本多峰之(3年)は「勝ってうれしい、負けて悔しい、そんな気持ちは大会があるから抱ける。それを抱くことすら許されない。モヤモヤした気持ちがずっとあった」と、この数ヶ月を振り返る。
だから、春季総体の代替大会(団体戦のみ)が行われると聞いて立命館守山の3年生たちは喜んだ。今回の参加13校の中で参加選手が最も多いのは立命館守山だった。

シングルス2で出場し、優勝に貢献した髙田浩志(3年)は今大会をこう振り返る。
「インターハイに出るつもりで頑張ってきた。中止は悔しいけれど、最後にこういう大会を開いていただき、優勝で終われたことは素直にうれしいです」

シングルス1の森井開(3年)もこの優勝を喜ぶ。
「これからもテニスは続けるつもり。今回は強豪選手が全て出ていたわけではないですが、優勝した経験は大きいですし、今後につなげていきたいです」

立命館守山は今大会の表彰台(1〜3位)を独占。インターハイの悔しさをコートにぶつけて大会を後にした。

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