2020.08.18
「やま」で健康になる、「やま」を健康にする
2009年度から始めた「やまの健康」推進プロジェクト
「やま」を学ぶ
滋賀県が2019年度から始めた「やまの健康」推進プロジェクト。森林・林業・農山村を一つの「やま」として捉え、それらを適切に管理しながら滋賀の活性化につな げようというのが狙い。第一段階として、琵琶湖を取り巻く「やま」の価値や魅力を発信している。
その一環で行われたのが、今回のアク ション動画撮影。滋賀レイクスターズの谷口光貴選手と前田怜緒選手が、同プロジェクトのモデル地域の一つである大津市・葛川エリアを訪ねた。ガイド役は「葛川まちづくり協議会」の宮嵜源之さん。一緒に学んだのは地元・葛川中学校の皆さん。渓流釣り、林業(間伐)、木材加工などいろいろな角度から「やま」を体験した。
選手2人が最初に体験したのは渓流釣り。魚大好きの谷口選手は釣り上げたアマゴの美しさにうっとり。前田選手も釣果を伸ばし、いつの間にか始まった釣り対決は谷口選手の勝利。すると宮嵜さんから「アマゴのつかみ取りもできますよ」と提案 が...。場所を葛川森林キャンプ村へと移し、第2ラウンドへ突入。慣れた中学生たちにコツを聞きながら、魚を追い込んでいった。勝負の行方は動画にて。
続いて2人は杉林で間伐(かんばつ)を体験。滋賀南部森林組合の織田玲さんは、やまを守る上で間伐は大切な作業だと言 います。「細い木は他の木の成長を妨げる。だから切る必要があります。木は育つのに40年くらいかかります。つまり、今植えても木材として価値が出るのは40年後。林業はそうやって先人から受け継がれるので、次の世代のためにやまを健康に守る必要があるんです」
織田さんの言葉に胸を打たれた2人は実際に間伐を体験。下山した後には伐採した木で遊具を作り、中学生の皆さんと ボウリング風のスポーツを実施した。 葛川中学校生徒会長の有田美月さん(3 年)は「プロ選手を近くで見るのは初めて。大きくてびっくりした」と最初はやや緊張気味だったものの、「2人とも話しやすくて楽しかった」と笑顔を見せた。これにて撮影は無事終了。最後にガイド役の宮嵜さんにやまの魅力をうかがった。
「やまには、川があって、魚がいて、山菜や木の実も採れる。生活に必要なものは全てあります。そして自然の中には危険もある。そういう環境の中で人間は生きる力を学べますし、ぜひ足を運んでいただき、やまに触れてほしいです」
全国的に農山村の過疎化や高齢化は進んでいる。農林業の担い手も少なくなり、「やま」は放置され、多面的な機能が失われつつある。「まち」の近くに「やま」がある滋 賀でも状況は同じだ。キャンプや魚釣りと いった遊びも「やまの健康」を活性化させる第一歩。ぜひ近くのやまを訪ねてみてはいかがだろうか。
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