2020.08.03
無駄にならないように [競泳・平泳ぎ]山本聖蓮
~全国への想いを誌面にぶつけろ!~
新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、インターハイや全国中学生大会(全中)が中止となった。
それに伴う県内予選なども無くなり、中・高生アスリートたちの夏が奪われた。
だが、今まで努力してきた日々が色あせることもない。
その想い、誌面にぶつけろ!
Case.01[競泳・平泳ぎ] 山本聖(近江兄弟社高校)能登川プール
無駄にならないように
東近江市の能登川プールで練習する山本聖蓮(近江兄弟社高校3年)は、今夏の主役候補だった。
男子100m平泳ぎで昨年のインターハイ5位(同学年最高位)に入ると、8月のJOCジュニアオリンピックカップで15歳・16歳の部で大会2連覇を達成。さらに、12月には今年6月開催予定だった「ジャパンオープン2020」への参加標準記録も突破していた。
青写真では、このジャパンオープンでアンダーカテゴリー日本代表になり、2年に1度の「ジュニアパンパシフィック」(8月下旬・ハワイ)へ。インターハイも含め、山本の夏は明るくなるはずだった。
「インターハイ中止もそうですが、ジュニアパンパシが無くなったのがショックで…。何もやる気が起こらないし、手につかない状態がずっと続いていました」
6月に練習は再開された。久々のプールは「楽しかった」が、モチベーションはなかなか上がらない。唯一と言っていい目標は、国内最高峰の日本選手権への参加標準記録を突破すること。あと0.1秒。その更新を追求している。「やってきたことが無駄にならないように、続けていくしかない」。
黙々と、山本は泳ぎ続ける。